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死の瞬間 [洒落にならない怖い話14]

キューブラー・ロスという有名な死の研究者は知ってますか?
「死の瞬間」などの執筆で知られる彼女は、死後の生や輪廻転生に肯定的でした。
彼女の著書や講演に勇気付けられ、自らの死を克服した人は数多くいます。

しかし、今や亡き者となってしまった彼女が、
死の数ヶ月前に辿りついた結論は、世に余り知られていません。
それが余りに恐ろしいものであったため、親族が口を噤んでしまったからです。
彼女が辿りついた結論とは、「死後の生はなく、死後の無もない」というものでした。

つまり、人間は「死ぬ瞬間の光景、感情、痛みを感じながら、そこで時間が停止する」
状態になるのだそうです。
時間が停止するので、意識を失うことはありません。無にはなれません。
大抵の人が死の瞬間は苦しみます。
死ぬ瞬間のその苦しみを永久に感じ続けるのです。

生前自分の死を受け入れていた彼女も、
この結論に辿りついて以来、気が狂ったように叫び、
その瞬間が来るのを恐れ続けたといいます。

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髪の長い影最後 [洒落にならない怖い話14]

さて、髪の長い影の最後の話を書こうと思う。

最後というか現在進行形の話であり、
前回、前々回より怖い話ではなくなっている事を前置きさせて戴く。

唐突だが、俺は本当に運が悪い。
買った高額電化製品は必ず一度は不良交換をする。
この間VIPにもスレを立てたが、新品のチャリ買って五分で釘を踏み、タイヤがバーストする。
夜行バスに乗ったら運転手が居眠りして事故る等、頻度が多すぎて挙げたらきりがない。

一番凄かったのは、飛行機の同じ便が目的地にたどり着けずに2回も引き返した事だ。
詳細は「ANA 2度も引き返す 新潟」でググッてくれ。
ニュースになったからすぐに見つかると思う。

まあ、命に別状がある訳ではないし、人生そんなもん、と諦めていたわけだが、
ある日、出張で札幌に向かった時に影の正体に関わる話を聞く事ができた。
出張先での仕事も終わり、すすきのでメシを食い、
札幌駅周辺のホテルに向かって歩いていたんだが、
突然、スーツを着たサラリーマン風の易者に声を掛けられた。
寒いのに大変だな、という思いと、大好物のカニを食べて機嫌が良かった為、
普段なら無視する所、話を聞いて見る気になった。



861:本当にあった怖い名無し:2009/04/22(水) 17:03:21 ID:CCMtbITL0
すると易者は、金は要らんからちょっと話を聞いていけ、と話を始めた。
易者に寄ると、俺にはとてつもなく強力な怨念が憑いていたらしい。
それは俺の両親の先祖のどちらか(親は鹿児島と福島出身)が、
その配偶者に対して口では言えない程の酷い仕打ちを行ったらしい。
突っ込んで聞いてみたけどなんだか濁されたから、
もしかしたら拷問でもして殺したのかもしれない。

兎に角、その時の女が末代まで祟っている、との事だった。
つまり、髪の長い影の正体は先祖に虐げられた怨念だった、という訳。
嘘くせーと思い、話半分で聞いていたが、当時別れた女がストーカー化していた事や、
両親の離婚、俺の病気の事まで事細かく当てられ、有り得ない話ではないかな、とは思った。

最後に、易者の力では祓う事ができない位強い念だという事と、
然るべき所できちんとした御祓いを受けることを強く勧められた。
帰りに金を渡そうとしたら全力で抵抗された所を見ると、
あの易者は本当に見えていたのかもしれない。

そんな感じで現在に至る訳だが、病気になった時以来、あの影の姿は見えていない。
不運という形も姿を変えて、俺に嫌がらせを続けているのかもしれないな。

以上で俺の体験は終わり。
つい最近結婚したので、これを機に御祓いを受けようと思ってる。
オチとしては面白くない上に、読み難い文章に付き合ってくれてありがとう。
お陰で気分が晴れたよ。

また不思議な事があれば報告させてもらう。

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髪の長い影続き [洒落にならない怖い話14]

髪の長い影の話の続きを投下します。

前回の遭遇から1,2ヶ月たった後だったと思う。
当時の俺はルート配送の仕事をやっていて、
曜日に寄っては普通に朝から開始だったり、夜中1時から開始だったりって感じだった。
そのルート配送っていうのがまた怖くてさ。
クリーニングの回収と配達なんだけど、会社で信用の元にカギを預かってて、
夜中のうちに誰も居ないレストランの厨房や、
ホテルに入って汚れたテーブルクロスとか白衣とかを回収、
綺麗なのを置いてくるって感じの仕事だったのさ。

その日は丁度夜中1時から回るルートの曜日だったんだが、
やっぱり夜中1時から動くってのはきついもので、前日早めに寝ても眠くなるのね。
その日はやたら眠くて、居眠り事故を起こすよりはマシ、
と雑木林の横に車止めて仮眠取ったんだ。

車はクロ○コヤ○トのバンみたいな形で、
後ろフラットだから普通に体を伸ばして仰向けになって寝てた。
仮眠し始めて30分位かな。そろそろ起きようと思って体を動かしたら動かない。
お決まりのパターンで金縛り。前回の事があったもんだから、
冷や汗ダラダラかきながら、必死に体を動かしてたんだ。
ようやく体が動いて起き上がれた、と思ったら、また仰向けに寝かされてた。

ほんと、ジョジョのザ・ワールドにやられたみたいな気分。
起き上がってる感覚はあるし、助手席の背もたれを掴んで立ち上がった記憶もあるのに
何故か次の瞬間には寝かされてる。
夢でも見てるのかと思い、仰向けの状態で目をぎゅっとつむって、精神統一し、
一気に起き上がろうと目を開けた瞬間。頭側から逆さまに覗いてる女の顔が目の前にあった。

恨みがましい血走った目で俺をじっと見つめてる。
人間て頭や心で処理しきれない事があると、本当にシャットダウンするんだな。
目があった瞬間、どうやら気絶しちゃったみたいだ。
次に目が覚めたときには周りが明るくなってた。



845:本当にあった怖い名無し:2009/04/22(水) 11:48:03 ID:CCMtbITL0
その場は夢だと思い込み、遅れてしまった時間を取り戻す為、必死でルートを回って1日を終えた。
翌日は朝5時からの配送ルートだった為、早めに寝ようと布団に入ったんだが、
朝起きたら凄い頭痛、吐き気、高熱に寄るだるさに襲われて、どうにもならんと
隣の部屋の両親に助けを求めようと、ベットから出ようとしたら足腰が立たなくなってた。

朦朧とする意識で会社に連絡し、代替の人間を用意してもらい、
救急車呼ぶより速いと、親に車で5分の診療所まで連れて行かれたものの、
ウチでは手に負えない、と(先生朝っぱらなのに起きて診てくれた)
もう少し離れた市民病院に紹介状を書いてもらい、さらに移動。
市民病院であれこれ検査受けても原因不明で、
最後に背骨の間に針を刺す髄液検査を受けた所、化膿性髄膜炎だと判明し、
総合病院まで救急車で搬送、その日のうちに親族を呼ばれる位まで具合が悪くなった。

点滴治療で回復はしたが、1ヶ月入院で仕事もクビ。
脳に障害こそ残らなかったものの、えらい目にあった。
あの女は既に症状が進行していた病気が見せた幻なのか、
それともあの女が引き起こした病気なのか、
今でも解らない。

最後になる現在進行形の最後の話はまた後日。

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