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封印された戦時中の大地震! なぜ、政府は調査しないのか? [予言予知2]

現在、南海トラフ地震がいつ起きるかということに注目が集まっている。地震調査委員会が2013年1月に出した評価によると、30年以内の発生確率が60~70%となっている。この地震による被害がどのくらい出るのかを知るためには、過去の南海トラフ地震の被害状況について知ることが大切だろう。

 しかし、この記事で問題とするのは、第二次世界大戦中の1944年12月7日に三重県南東沖で発生した「昭和東南海地震」だ。これは、M7.9の地震で、8~10mの津波も発生し、1223名の死者・行方不明者が出た。

 この地震の何が問題かというと、戦時中に発生したために軍部が徹底した報道統制を行い、地震そのものがほとんど報道されず、国民に知らされなかったことだ。翌日の各紙では、地震の発生を伝えるだけで、被害の詳細には一切触れていなかった。

 そして実は、東南海地震だけではなく、戦時中に発生して隠蔽された地震は他にもあったのだ。鳥取地震(1943年)と三河地震(1945年)の2つの地震も、それに該当する。


■鳥取地震 1943年9月10日午後5時36分発生

 現在の鳥取市を震源として発生した直下型地震だった。M7.2で、最大震度6を記録し、1083名の死者が出た。鳥取市の中心部は壊滅し、木造家屋のほとんどは倒壊した。夕食時だったため、いたる場所で火災が起きたという。この時はまだ情報統制はそれほど厳しくなかったのか、その被害状況は海外にも知られ、多数の援助があったという。だが、終戦時に多数の資料が破棄されたり失われたために、地震の規模や被害状況に関しては不明な点が多い。

■昭和東南海地震 1944年12月7日午後1時36分

 紀伊半島東部の熊野灘沖を震源として発生した地震だった。M7.9で、死者・行方不明者は1223人に上った。東海地方に集中していた軍用機の工場はすべて潰され、特に大きな被害が出たという。熟練工たちが次々と戦地へ送られていく中で、軍需工場では、全国の中学校や女学校から動員された10代の学徒たちが働いていた。

 しかし、震災翌日の新聞は「真珠湾攻撃から3年目の記念日」を大きく報じ、地震の発生は最下部に数行だけ短く書かれただけで、具体的な被害の詳細は書かれていなかった。

 それは、軍部が厳しい情報統制を行った結果だった。内務省新聞検閲係が、新聞・通信社に緊急通達し、「誇大刺激的に報道しない」とか「軍需工場の被害に触れないように」と指令を発したのだった。被災地でも厳しい緘口令が敷かれ、被害住民は地震発生の事実や被害について他言しないよう命じられ、話せばスパイ行為にあたると厳しく口止めされた。当時は、米軍による東京都内の空襲も始まるなど、敗戦色が濃厚になっていた時期で、混乱を広げないようにとの配慮だったようだ。そのため、被災地の地方自治体は適切な救護を受けられずに、それが被害をさらに大きくする結果となった。


■三河地震 1945年1月13日午前3時38分

 愛知県の三河湾を震源としてM6.8の三河地震が発生し、2306人の死者を出した。この震災でも、軍部の情報統制もあって被害報告はわずかしか残されておらず、現在でも被害の全貌は明らかになっていない。報道管制が敷かれたために、多大な被害があった地域でも近隣地域からの救援がなく、政府の組織的な救援活動もなかったのが被害をさらに大きくさせる要因となった。この震災直後の1945年3月12日からは、米軍による名古屋大空襲が行われ、東海地方の中心地も大打撃を被った。

 このように、戦時中に鳥取、東南海、三河と1,000人を超える死者が出た地震が3回も起きてしまい、2度の原爆投下や大空襲とともに、当時の日本に大打撃を与えた。敵国からの攻撃だけでなく、まるで自然界も日本の「敵」となっていたかのようだった。

12月8日付の朝日新聞に、成立した特定秘密保護法案に関連付けて、「情報隠し デマ発生に加担」と題した、作曲家・シンセサイザー奏者の冨田勲氏の寄稿が掲載された。それによると、小中学生時代を愛知県岡崎市で過ごした冨田氏は、三河地震に遭遇した。被災した人々が、寒さに耐えながら情報を待っていた時に、政府は報道管制を敷き、その結果として、「死ななくてもよい命がたくさん死んでゆきました」と冨田氏は書いている。

 戦時中は、どうしても正しい情報が国から国民へと伝えられない事態が生じる。今後日本で、そのようなことが再び絶対に起きないという保証はない。安倍首相が中国に対して挑発的ともとれる発言をする中、予言者・松原照子氏が25年前に予言した「恐怖の男・安倍氏は『戦争』の言葉を身近に感じる流れを作る人物」という言葉が思い起こされる。海外でも安倍首相の行く末を危険視する見方が出てきており、8月12日、英紙ファイナンシャル・タイムズは、日本はアジアの平和にとって脅威となるとして「安倍政権が戦争を始めることを、アメリカは本気で警戒している」とまで書いている。

 たとえ戦争は起こらないとしても、今後の南海トラフ地震の正確な被害想定を行い、震災に備えるためにも、これらの地震の被害を正確に知る必要があるのではないだろうか。

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タグ:予言 予知 地震
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