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誰? [洒落にならない怖い話34]

お盆と言うことで、ちょっと思い出した事があるので書く。

うちでは、夏になると毎年母の実家に帰る事になっている。
祖母や親戚に会えるのは嬉しいし、涼しい土地で食べ物も美味しいので、避暑には最高なんだけど。
数日泊まる事になる祖母の家で、どうしても気になる事がある。

祖母は写真が好きで(自分で撮るのが好きなわけではない)、居間には沢山の写真が飾ってある。
その中の、祖母が還暦の時に撮影した写真の事だ。

自分が小学校低学年位の頃だったと思う。いつもと同じように、親戚一同がお盆に集まった時だった。
祖母の誕生日が8月と言うこともあり、還暦のお祝いを盛大にした。
昔のことだから細かくは覚えていないけど、かなり楽しかった事だけは記憶にある。
だから、その時とった集合写真が現像され、居間に飾られているのを翌年に見た時は、楽しかった記憶とのギャップで鳥肌が立った。
一見普通の写真だった。祖母が中央に写っていて、自分がその隣で間抜けなポーズをとっている。
他の家族や親戚も、綺麗に写っていた。
だけど、明らかにおかしな点がある。



727:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/10(日) 00:26:11.27 ID:dKLQlD1K0.net
写真は和室で撮った。
その床の間に、ぼんやりと白い顔が見えた。笑っている。
人間の顔じゃない。
蛙みたいな顔してるんだ。
『千と千尋』に出てきた蛙の石像みたいな奴が、思いっきり笑顔で写ってる。

自分は生まれて初めてそう言う写真を見たので、相当驚いた。
父母にその事を言おうとしたが、二人共
『ああ~、あの時の写真じゃん』
と言うばかりで、ばっちり写っているそれには気付かない様子だった。というより、
『気付かない振りしてるな』
と子供ながらそれを感じとった。
言えないよな、まさか祖母の還暦祝いの写真が心霊写真だなんて。
祖母も、親戚もその写真を見ても、何も言わなかった。
自分より幼い、いとこたちでさえそれには触れずじまいだ。

今でもその写真は居間に飾ってある。盆に祖母の家に行く度、それを見るのが怖い。
既に他界している祖父なら、少し嬉しかったかもしれないのに。
誰だよこいつは。

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 [洒落にならない怖い話34]

あー、そっか
この時間あんまり人いないんだよな

じゃあまあ適当に

これは俺が小学校の話だからもう十数年前の話になる。

その時俺はS県のとある市に住んでたんだけど、そこそこ田舎だったんだよね。
家から駅まで大人の足で30分ぐらい歩かないといけないし、子供の足でなんてもっと遠かった。
その頃両親は共働きだったから鍵っ子だった俺なんだけど、親は二人とも帰ってくるのが遅かったから、夕方を通り過ぎて夜まで友達の家で遊ぶなんてしょっちゅうだった。そのせいか夜の暗い道を歩くのは慣れてたんだよね。

ある夏の日、たまには駅まで母親を迎えに行こうと思って、よせばいいのに軽い冒険のつもりで駅に行くことを決めたんだよね。

で、ちょっと早めに行こうと思って20時くらいに家を出たんだけど、夏とはいえずいぶん暗くなってた覚えがある。でもまあ暗い道を歩くのは慣れてたし、前に書いた通り冒険感覚だったからちょっとワクワクしながら家を出たんだ。



663:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:06:16.62 ID:8MDRvv5y0.net
でもそこはやっぱり田舎だからさ、住宅が密集してるとこと違って駅までの道は家もそんなに無いし、街頭もあんまり立ってないから本当に怖いんだよw
家を出るときに感じてたワクワクなんて歩き始めてすぐにふっとんだね。だけどここで帰るのもカッコ悪い気がして、ずんずん進んで行ったわけさ。
風で揺れる木にビクビクしたり、草むらがガサゴソいう音に驚きながらねw
そんな感じで、家から駅まで3分の1くらい行った辺りに国道があるんだけど、そこは結構明るいのよ。だからホッとしてたんだ。
だからかな、そこから駅に向かう一本道にバス停があるんだけど、そこに雨も降ってないのに傘を差した女の人がこっちに背中を向けて立ってるのよ。あの時は本当にびっくりしたね。たぶん1mくらい飛び上がったんじゃないかと思う。



664:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:07:43.53 ID:8MDRvv5y0.net
だけど駅に行くためにはその道を通らなきゃいけないから、特に気にしないふりして通り過ぎたんだよ。で、国道を通り過ぎるとそこからまた真っ暗な道に変わるわけなんだけど、そこからしばらく行った丁字路を曲がった時にまたビックリした。
さっきの女の人がまた立ってるんだよ。
今思えばこの時点でおかしいし、すぐに帰るべきだったけど、小学生特有の変なプライドがあった俺はさっきより早足でその人の後ろを通り過ぎた。



665:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:09:43.98 ID:8MDRvv5y0.net
でも、その傘を差した女は柵があって先が見えないちょっとしたカーブの先にまで立ってた。
この頃の俺はよく幽霊番組とか見ても笑って寝ちゃうようなガキだったんだけど、この時ばかりは本気で怖かった。

なんせ曲がったところの目の前に立ってたんだから。

それで俺、動けなくなっちゃってさ。目の前に微動だにしない傘を見ながら立ちすくんでたのよ。
どんくらい時間が経ったか知らないけど、結構な時間が経ったように思えた頃にようやく目の前の女が歩き始めた。
俺は、その傘が見えなくなるまでホントに身動き一つしなかったと思う。
ようやくその女が見えなくなって、助かったって思ったね。すっごい長い溜息をしたよ。



666:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 07:10:23.70 ID:8MDRvv5y0.net
それでふと後ろを向いたら
さっき道の先に消えてったはずの傘が目の前にあったんだ。

もう限界だったね。よくホラー映画とかで人間びっくりすると悲鳴あげながら逃げていくけど、あれってかなり余裕あると思うよ。
その時の俺は小便洩らしながら全力でダッシュした。多分これからの人生でもあれ以上早くは走れないんじゃないかと思う。

気づいた時には駅員さんに慰められてた。
多分、恐怖のせいでまともな話はできなかったと思うけど、駅員さんは優しく慰めてくれてた覚えがある。

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踏み切り [洒落にならない怖い話34]

小学四年生の時、夜の7時から10時まで週に2回、隣町の学習塾に通っていた。
隣町に行く間には貨物列車の線路があって踏み切りを渡る必要があったのだけど、
貨物車は、めったに通ることがなかった。
なので遮断機が下りることもなく、タイミングがいいのか、いつも踏み切りは素通りであった。

ある日のこと、塾を終えていつものように自転車で家路を急ぎ、踏み切りの所まで差し掛かった。
するとその時に限ってチンチンチンチンと鳴りだし自転車の前で遮断機が下りた。
しょうがないので待っていたのだけど、いっこうに貨物車が通る様子がない。
数分くらい経っただろうか。
線路を挟んで反対側の遮断機の向こうに、いつの間にか小さな女の子がポツンと立っていた。



595:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/07(木) 03:44:47.61 ID:ykDlp5be0.net
街灯の明かりに浮かび上がる女の子は真っ赤なワンピースの肩からタスキ掛けに黄色いポシェットをしていて、幼稚園児くらいに見えた。
俯いているようで、おかっぱ髪が顔にかかり表情まではわからなかった。
こんな時間に幼稚園児の女の子が一人で?とは思ったがあまり気にも留めず、
チンチンチンチンと鳴るばかりで、貨物車が通ることもない踏み切りの前で、
ボーっと立ち往生したまま夜空を見上げて、さらに数分が過ぎた。

チンチンチンチン、チンチンチンチン・・・空しく鳴り響くだけの音に、
どうして貨物車が通らないんだろう?遮断機の故障じゃないのかな?と、苛立ち始めていた。
さらに奇妙なのは、いつもは自動車や人が行き交うはずの場所なのに、辺りに人の気配すらなくなり、
この何分かの間、女の子以外まったく誰一人も見かけないことに気づいた。



596:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/07(木) 03:46:06.38 ID:ykDlp5be0.net
妙な違和感がした。まわりがやけに暗い。
夜空はどんよりと雲が拡がっていて月は出ていなかったが、夜だといっても住宅街である。
各家々の窓明かりがあるのだけど、いつもに比べその明かりがとても薄暗くなってる気がしたのだ。
それに対比するかのように、自分の真上と女の子の真上にある街灯だけが妙に明々と感じ、
暗闇の中で、自分たちだけを照らし出すスポットライトのように感じた。
まるで、その世界に自分と踏み切りの反対側の女の子だけしか居ないのではないかと思うほどだった。

さすがに、なんか変だなと思い始め、辺りをキョロキョロ見回したあと、目線を踏み切りに戻すと、
踏み切りの反対側のスポットライトの下からあの女の子まで消えていた。
さては、あの子も待ちきれなくなって、どこか行ったのかなと、そのときは思った。



597:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/07(木) 03:49:16.53 ID:ykDlp5be0.net
チンチンチンチン!チンチンチンチン!・・・
と鳴り響き続ける中、なんだか一人で、この世界に取り残されたような気分になっていた。
孤独感が襲ってきて背中がゾクゾクと寒気までしてきた。
貨物車も通りそうもないし、まずいかもしれないけど遮断機を超えて通っちゃおうかなと思った矢先。
自転車の横をふと見ると、あの女の子がそこに立っていて目が合った。
その瞳には白目がなく瞳全体がまるで血のように真っ赤だった。
そして女の子は

「通っちゃいな」

と言ってニターッと笑った。

思わず、後ずさりして、ウワーッ!と声をあげて叫んでしまった。
見てはいけないものを見てしまったような気がして、顔を横に反らして目を閉じた。



598:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/07(木) 03:51:41.21 ID:ykDlp5be0.net
ほんの数秒も経たないで、そっーと目を開くと、目の前の踏み切りには遮断機は降りていなかった。
チンチンチンチンという音も消え、かわりに、いつもの住宅街の人の気配と車の騒音に戻っていた。
どこから現れたのかスーツ姿のおじさんや、おばさんたち数人が踏み切りを渡っていて、
後ろの道路には自動車が行き交っていた。

あの女の子は?
まわりを見回しても、あの女の子はどこにもいなかった。
え?どうして?なんで?
いろんな疑問が頭の中を駆け巡り混乱しつつも、その場から離れたくて自転車を押した。
踏み切りを渡り自転車に飛び乗ると、逃げるようにして家路を急いだ。

翌日。やはり気になって、学校の帰りに明るいうちにその踏み切りに寄ってみると、
踏み切りの脇に、花や女の子向けの玩具が供えられていた。
翌週からは塾の行き帰りには遠回りをして、違う踏み切りを渡ることにしたのだった。

それからは踏み切りの遮断機が下りることに出くわすことも、あの女の子を見かけることも一度もなかった。



661:本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2014/08/08(金) 06:57:34.31 ID:8MDRvv5y0.net
あんまり怖くないかもだけど、俺の体験談書いてもいい?

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