ヘッドフォン [洒落にならない怖い話23]
おまえらに忠告しとく
深夜一人っきりで恐怖話読み漁りながらヘッドフォンして音楽とか聞かない方が良い
俺は元々怖がりだから多分思い込みだろうけど、いや 思い込みだと信じたい
たった今だ。itunesで音楽聴きながら まとめサイトで恐々読み耽ってた。
いきなり
「おもしろいのか?」
って。全然聞き覚えの無い声だぞ。死ぬほど怖過ぎて眠れない。電気も消せない。
たまにTVに違法電波入るけどそんなのじゃない。怖すぎて怖いと思いたくない。
何か紛らわす方法ないか
スポンサーリンク
深夜一人っきりで恐怖話読み漁りながらヘッドフォンして音楽とか聞かない方が良い
俺は元々怖がりだから多分思い込みだろうけど、いや 思い込みだと信じたい
たった今だ。itunesで音楽聴きながら まとめサイトで恐々読み耽ってた。
いきなり
「おもしろいのか?」
って。全然聞き覚えの無い声だぞ。死ぬほど怖過ぎて眠れない。電気も消せない。
たまにTVに違法電波入るけどそんなのじゃない。怖すぎて怖いと思いたくない。
何か紛らわす方法ないか
スポンサーリンク
音が無い [洒落にならない怖い話23]
529 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 13:58:41 ID:TRB6zpuJ0
いつもROMってばっかりなので ここらで ちょっと自分の実体験を。
あれは かなり昔、自分が4歳ぐらいのころ。明け方4時ぐらいの出来事。
明け方と言ってもまだ全然真っ暗で、周りはぼんやりとしか見えない。
ふと気づくと、俺はベッドの上に立たされて 母親に怒られていた。
「なんであんなことしたのっ!」
っと怒られているんだが、自分が何をしたのかさっぱりわからない。
そりゃそうだ。今起きたばっかりなんだから。
自分が何をしたのか聞きたいのだが、相手は怒ってるし 聞けば聞いたでさらに逆鱗に触れそうだったので
訳もわからず「ごめんなさい」と謝っていた。
ひたすら謝っていたのだが、なかなか許してくれない。
嫌な時間って言うのは長く感じると言うが、さすがに子供ながらに1時間ぐらいは延々と
「なんであんなことをしたのか?」「どうしてなのか?」「今何時だと思ってるのか?」
っと同じような事で問い詰められてる。
まぁ普段から、うちの母親は怒ると異様にしつこかったりしたので
謝るだけ無駄。どうせ謝ったって延々怒るし、謝らなかったら謝らなかったで延々怒る。
そういう意識があったので、「あぁ今日はまた特別機嫌が悪いんだな。」
もしくは、「あぁ俺そんなに たいそうな事をしでかしたんだな」
ぐらいしか 思っていなかった。
ところが。
よくよく考えてみたら、この夜中明け方の4時~5時ぐらいにかけて延々と母親が怒鳴り散らしているにもかかわらず、
隣の部屋で寝ているはずの親父が起きてこないのは、まぁいいとして、
二段ベッドの自分の下で寝ているはずの2歳の妹が起きてこない。
起きてこないはずがないっていうか、寝ていられるはずが無いほど俺は怒られているのに物音ひとつしない。
と一つ気になったら、すべてがおかしく思えてきた。
周りの音が無いのだ。
126:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:49:17 ID:vViylCD/0
530 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:07:57 ID:TRB6zpuJ0
いつもなら気になる時計の音も、そろそろ走り出すであろう車の音も。
いっさいが無い。 あまりにも静か過ぎるのだ。
そして 一番納得がいかないのが、母親の異常なしつこさ。
謝っても、謝っても許してくれない。
いつもなら いくらしつこくても、そろそろやめてくれるであろう時間になってもやめてくれない。
ここで一番怖い事に気がついた。
母親の顔を見ていないのだ。
正確には、暗くて見えないのだ。真っ暗の中で怒られてる。
気配と声で、母親だと認識していたのだが、確認してはいない。
「なんでこんなことしたの?」「何時だと思っているの?」「悪いと思ってるの?」
同じ様な事で延々と怒鳴ってる。
この人は本当に母親なのだろうか?
と思った瞬間、
手が飛んできた。
ばちっ!と叩かれた。
が、その手がおかしい。
爪が異様に長いのだ。
触られた感触もかなり冷たい。
母親じゃないっ!とそう直感した。
127:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:49:51 ID:vViylCD/0
531 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:23:26 ID:TRB6zpuJ0
母親は爪が薄く弱いため、いつも割れてしまうからと言う理由から爪は伸ばさない。
当時まだ若かったであろう母親だったが、その理由から爪を伸ばしたことはない。
誰だ?
と疑問に思った そのとき、今まで怒鳴り散らしていた 声の質が
伸びたテープの様にいきなりトーンダウンした。
この世のものとは思えない様な、響くような低い声に変わり、段々言うこともおかしくなってきた。
「なんで殺したの?」
「どうして殺したの?」
「どうして死んだの?」
に変わった。
やばい逃げなきゃと 思ったが、ここは二段ベッドの二階。
相手は二段ベッドから降りる、階段付近に立って怒鳴ってる。
いや、今は泣きながら訴えてる。
いままで怒られていたから動かなかったと思っていた体は、動かそうとしても動かない金縛りに変わってる。
やばい体が動かないと気づいたとき、一段と大きな声ではっきりと
「悪いと思ってるの?」
と顔を近づけて来た。
その顔は、髪の毛はバサバサで 肌は青白く、そして両目が無かった。
そこから俺は、意識が無くなった。
128:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:50:31 ID:vViylCD/0
532 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:37:19 ID:TRB6zpuJ0
そして 朝?だろうか?昼だろうか?
気がついたら同じ状況で ベッドの上で立たされて母親に怒られてる。
今回違うのは、ちゃんと周りの音は聞こえてるし、何より明るい。
顔がちゃんと見えるのだ。間違いなく怒ってるのは母親。
「どうしてあんなことしたの?」
「何してたの?」
「どこいってたの?」
と問い詰められてる。
今回も今回で なんで怒られてるのか、判らなかったが ちゃんと聞いてみた。
俺は何をしたんだと。
そうしたら、「あんた ねぼけてたの?」っと話をしてくれた。
昨日の夜中2時ごろ、まだ起きてリビングにいた両親の前をすっと 俺が通ったらしい。
そのとき、両親はトイレに行くのかな?と思っていたらしいのだが、俺は、
「遊びに行って来る。」と、そのまま玄関から出て行ったらしい。
まさか、出て行くとは思って居なかったから止める暇が無く、あわてて玄関から出てその辺を探して見つからず、
家に帰ってきて警察に電話する前に、俺のベッドを見たら寝ていたらしい。
そのまま起こして事情を聞こうとしたが、俺が起きなかったのとスヤスヤ寝てるし、
自分たちも疲れていたので気がついたら寝ていたらしく
そのまま朝を迎えたところで、俺の叫び声で起こされたらしい。
結局、俺はねぼけていたから そのとき何をしていたのかわからない。
と言い訳し、この話は誰にもしていなかったのだが、ここに出してみた。
やばいのかな?この話。
スポンサーリンク
いつもROMってばっかりなので ここらで ちょっと自分の実体験を。
あれは かなり昔、自分が4歳ぐらいのころ。明け方4時ぐらいの出来事。
明け方と言ってもまだ全然真っ暗で、周りはぼんやりとしか見えない。
ふと気づくと、俺はベッドの上に立たされて 母親に怒られていた。
「なんであんなことしたのっ!」
っと怒られているんだが、自分が何をしたのかさっぱりわからない。
そりゃそうだ。今起きたばっかりなんだから。
自分が何をしたのか聞きたいのだが、相手は怒ってるし 聞けば聞いたでさらに逆鱗に触れそうだったので
訳もわからず「ごめんなさい」と謝っていた。
ひたすら謝っていたのだが、なかなか許してくれない。
嫌な時間って言うのは長く感じると言うが、さすがに子供ながらに1時間ぐらいは延々と
「なんであんなことをしたのか?」「どうしてなのか?」「今何時だと思ってるのか?」
っと同じような事で問い詰められてる。
まぁ普段から、うちの母親は怒ると異様にしつこかったりしたので
謝るだけ無駄。どうせ謝ったって延々怒るし、謝らなかったら謝らなかったで延々怒る。
そういう意識があったので、「あぁ今日はまた特別機嫌が悪いんだな。」
もしくは、「あぁ俺そんなに たいそうな事をしでかしたんだな」
ぐらいしか 思っていなかった。
ところが。
よくよく考えてみたら、この夜中明け方の4時~5時ぐらいにかけて延々と母親が怒鳴り散らしているにもかかわらず、
隣の部屋で寝ているはずの親父が起きてこないのは、まぁいいとして、
二段ベッドの自分の下で寝ているはずの2歳の妹が起きてこない。
起きてこないはずがないっていうか、寝ていられるはずが無いほど俺は怒られているのに物音ひとつしない。
と一つ気になったら、すべてがおかしく思えてきた。
周りの音が無いのだ。
126:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:49:17 ID:vViylCD/0
530 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:07:57 ID:TRB6zpuJ0
いつもなら気になる時計の音も、そろそろ走り出すであろう車の音も。
いっさいが無い。 あまりにも静か過ぎるのだ。
そして 一番納得がいかないのが、母親の異常なしつこさ。
謝っても、謝っても許してくれない。
いつもなら いくらしつこくても、そろそろやめてくれるであろう時間になってもやめてくれない。
ここで一番怖い事に気がついた。
母親の顔を見ていないのだ。
正確には、暗くて見えないのだ。真っ暗の中で怒られてる。
気配と声で、母親だと認識していたのだが、確認してはいない。
「なんでこんなことしたの?」「何時だと思っているの?」「悪いと思ってるの?」
同じ様な事で延々と怒鳴ってる。
この人は本当に母親なのだろうか?
と思った瞬間、
手が飛んできた。
ばちっ!と叩かれた。
が、その手がおかしい。
爪が異様に長いのだ。
触られた感触もかなり冷たい。
母親じゃないっ!とそう直感した。
127:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:49:51 ID:vViylCD/0
531 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:23:26 ID:TRB6zpuJ0
母親は爪が薄く弱いため、いつも割れてしまうからと言う理由から爪は伸ばさない。
当時まだ若かったであろう母親だったが、その理由から爪を伸ばしたことはない。
誰だ?
と疑問に思った そのとき、今まで怒鳴り散らしていた 声の質が
伸びたテープの様にいきなりトーンダウンした。
この世のものとは思えない様な、響くような低い声に変わり、段々言うこともおかしくなってきた。
「なんで殺したの?」
「どうして殺したの?」
「どうして死んだの?」
に変わった。
やばい逃げなきゃと 思ったが、ここは二段ベッドの二階。
相手は二段ベッドから降りる、階段付近に立って怒鳴ってる。
いや、今は泣きながら訴えてる。
いままで怒られていたから動かなかったと思っていた体は、動かそうとしても動かない金縛りに変わってる。
やばい体が動かないと気づいたとき、一段と大きな声ではっきりと
「悪いと思ってるの?」
と顔を近づけて来た。
その顔は、髪の毛はバサバサで 肌は青白く、そして両目が無かった。
そこから俺は、意識が無くなった。
128:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 21:50:31 ID:vViylCD/0
532 本当にあった怖い名無し sage New! 2006/04/18(火) 14:37:19 ID:TRB6zpuJ0
そして 朝?だろうか?昼だろうか?
気がついたら同じ状況で ベッドの上で立たされて母親に怒られてる。
今回違うのは、ちゃんと周りの音は聞こえてるし、何より明るい。
顔がちゃんと見えるのだ。間違いなく怒ってるのは母親。
「どうしてあんなことしたの?」
「何してたの?」
「どこいってたの?」
と問い詰められてる。
今回も今回で なんで怒られてるのか、判らなかったが ちゃんと聞いてみた。
俺は何をしたんだと。
そうしたら、「あんた ねぼけてたの?」っと話をしてくれた。
昨日の夜中2時ごろ、まだ起きてリビングにいた両親の前をすっと 俺が通ったらしい。
そのとき、両親はトイレに行くのかな?と思っていたらしいのだが、俺は、
「遊びに行って来る。」と、そのまま玄関から出て行ったらしい。
まさか、出て行くとは思って居なかったから止める暇が無く、あわてて玄関から出てその辺を探して見つからず、
家に帰ってきて警察に電話する前に、俺のベッドを見たら寝ていたらしい。
そのまま起こして事情を聞こうとしたが、俺が起きなかったのとスヤスヤ寝てるし、
自分たちも疲れていたので気がついたら寝ていたらしく
そのまま朝を迎えたところで、俺の叫び声で起こされたらしい。
結局、俺はねぼけていたから そのとき何をしていたのかわからない。
と言い訳し、この話は誰にもしていなかったのだが、ここに出してみた。
やばいのかな?この話。
スポンサーリンク
浴槽 [洒落にならない怖い話23]
1/4話
これは3年くらい前の11月初旬の話。
オレは札幌に住んでるんだけど、みんな北海道の洞爺湖って知ってる
かな?温泉や火山で有名。虻田町とかって聞いたことあると思う。5、
6年前に噴火したとこ。
毎年秋になると仲間で温泉に行ってるんだけど、その年は洞爺湖畔に
ある某ホテル(名前は絶対に言えません)に5人くらいで泊まりに言っ
たんだ。噴火のせいで客も減ってたから、どうせ行くならそこでお金
落とそうぜって感じでね。
まぁ、何事も無く夜になり、お決まりの酒盛りが始まる前にみんなで
温泉に入ろうってことになった。それが夜の9時くらい。で、風呂を出た
のが9時40分くらい。脱衣所で浴衣をきていると、洗面台の所に年の頃な
ら70歳くらいの酔っ払ってるお爺さんが座ってて。
酔って温泉に入るのは危ないなぁ~と思ってたんだけど、お爺さんも風呂
からあがった後だったみたいだから、何も言わずにそこを出た。
92:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:16:47 ID:bosScDi40
2/4話
そして酒盛りをしていたら、友人のK(元警官)が深夜二時にもう一回風呂入ろうぜ。
って言ってきたので、オレとK二人でまた風呂に行った。。
そこの一番でかい浴槽は長方形で、温度によって四つに分かれてるんだけど、
お湯は一緒なのね。浴槽が段々になってて、左から右にお湯が流れてる仕組み。
左が一番熱くて、右に行くと少しぬるくなる感じ。
オレ達二人は一番右の浴槽(ぬるい方)に入ってて、風呂の中は湯気でほとんど
見えないんだけど、オレ達含め4人しか入ってないっぽかった。
んで30分くらいして二人とも出たんだけど、脱衣所に入ると先に出てた30歳代
くらいの二人が、こそこそなんか話してるんだよね。しかもこっちをチラチラ見なが
ら、そんなのお構いなしで着替えてたんだけど突然その二人が話しかけてきて、
「あのさぁ、一番熱いほうの浴槽に人みたいの浮かんでなかった」
はっ、な、なに言ってんだこの兄ちゃん達は、と思ってたら、
「ちょっと見にいってみ」って言われて、まさかと思い二人で見に行ったんだ。
湯気で視界の悪い中ゆっくり浴槽に近づくと…。
いる…たしかに何か浮かんでる。ヤバイと思いすぐに脱衣所に向かった。
そして二人で顔を見合って、「あれ…さっきの酔っ払ってたお爺さんだよな」
二人の意見が一致した。
とにかくまだ息があるかもしてないって思って、そこにいた4人で引き上げようっ
てことになった。今度は4人で浴槽に近づく、だんだんはっきり見えてきた。
やっぱりさっきのお爺さんだ。そう思って手を伸ばそうとしたときにKが静かな声
で言った。
93:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:17:18 ID:bosScDi40
3/4話
「ちょ、ストップ、動くな…いいか、よおく見ろ」
みんなKの方を見た。そしてゆっくり浴槽に目を移した。すると、うつ伏せのお爺さ
んの体からいろんな物がお湯に溢れていた(みんな解るよね)。4人とも言葉を失い、
誰も何も喋らない。一瞬の沈黙が支配した…するとKが、
「いいか、出てるということは、もう死後硬直が始まってる。もう確実に
死でるってことだ…わかるよなオレの言ってること」
オレはKの言っていることを理解していなかった。
そしてまた手を伸ばそうとしたとき、
「待てって」…Kの声がした。
そしてKは続けた。
「引き上げてもいいが…これは普通じゃない、長い時間お湯につかってるんだぞ。これ
から見るものは…みんな一生頭から離れることはない…その覚悟が出来てるのか、出来
てるなら引き上げよう」
また沈黙した。そして誰からともなく風呂を後にした。
ホテルの人を呼び、すぐに警察に電話したみたいだったが。オレ達二人は面倒に巻き込まれ
るのが嫌だったから、第一発見者は30歳代の二人ってことにしてすぐに部屋へ戻った。
そして部屋の窓から外を見ていると、パトカーが赤色灯も回さず、サイレンも鳴らさずに
ホテルにすべりこんだのが見えた。
94:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:17:58 ID:bosScDi40
4/4話
三十分後、気になって風呂のほうへ様子を見に行った。なにやらお爺さんの親族っぽい人と
ホテルの人が言い合ってるみたいだった。要約すると、ホテルの従業員も、警察が来るまで
お爺さんの遺体を風呂から引き上げなかったことに対しての罵声だった。オレもなんか嫌な
気分になった。
そして朝を迎えた。そこのホテルは朝になると男湯と女湯が入れ替わるところで、オレ達
男湯は大丈夫だろう、しかし女湯のほうは…と思っていたら。
なんと事故の起きた女湯(入れ替わってる)も普通に開いてた。
えっ、ひょっとしてお湯とか抜いて清掃してないのか…。だって時間的にさ、おかしいよね。
風呂が開くまでの二時間くらいで、湯を抜いて清掃ってできるのかぁ。
オレ達は凹んだまま朝湯につかり、昨日の事を思い出していた。するとフッと思った。
Kと二人で入った浴槽は一番右、事故が起きた浴槽は左、そこのお湯の流れは左から右に
流れてる…ということはオレ達のつかってたお湯って…。
以上、長文に付き合っていただきサンクス。
スポンサーリンク
これは3年くらい前の11月初旬の話。
オレは札幌に住んでるんだけど、みんな北海道の洞爺湖って知ってる
かな?温泉や火山で有名。虻田町とかって聞いたことあると思う。5、
6年前に噴火したとこ。
毎年秋になると仲間で温泉に行ってるんだけど、その年は洞爺湖畔に
ある某ホテル(名前は絶対に言えません)に5人くらいで泊まりに言っ
たんだ。噴火のせいで客も減ってたから、どうせ行くならそこでお金
落とそうぜって感じでね。
まぁ、何事も無く夜になり、お決まりの酒盛りが始まる前にみんなで
温泉に入ろうってことになった。それが夜の9時くらい。で、風呂を出た
のが9時40分くらい。脱衣所で浴衣をきていると、洗面台の所に年の頃な
ら70歳くらいの酔っ払ってるお爺さんが座ってて。
酔って温泉に入るのは危ないなぁ~と思ってたんだけど、お爺さんも風呂
からあがった後だったみたいだから、何も言わずにそこを出た。
92:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:16:47 ID:bosScDi40
2/4話
そして酒盛りをしていたら、友人のK(元警官)が深夜二時にもう一回風呂入ろうぜ。
って言ってきたので、オレとK二人でまた風呂に行った。。
そこの一番でかい浴槽は長方形で、温度によって四つに分かれてるんだけど、
お湯は一緒なのね。浴槽が段々になってて、左から右にお湯が流れてる仕組み。
左が一番熱くて、右に行くと少しぬるくなる感じ。
オレ達二人は一番右の浴槽(ぬるい方)に入ってて、風呂の中は湯気でほとんど
見えないんだけど、オレ達含め4人しか入ってないっぽかった。
んで30分くらいして二人とも出たんだけど、脱衣所に入ると先に出てた30歳代
くらいの二人が、こそこそなんか話してるんだよね。しかもこっちをチラチラ見なが
ら、そんなのお構いなしで着替えてたんだけど突然その二人が話しかけてきて、
「あのさぁ、一番熱いほうの浴槽に人みたいの浮かんでなかった」
はっ、な、なに言ってんだこの兄ちゃん達は、と思ってたら、
「ちょっと見にいってみ」って言われて、まさかと思い二人で見に行ったんだ。
湯気で視界の悪い中ゆっくり浴槽に近づくと…。
いる…たしかに何か浮かんでる。ヤバイと思いすぐに脱衣所に向かった。
そして二人で顔を見合って、「あれ…さっきの酔っ払ってたお爺さんだよな」
二人の意見が一致した。
とにかくまだ息があるかもしてないって思って、そこにいた4人で引き上げようっ
てことになった。今度は4人で浴槽に近づく、だんだんはっきり見えてきた。
やっぱりさっきのお爺さんだ。そう思って手を伸ばそうとしたときにKが静かな声
で言った。
93:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:17:18 ID:bosScDi40
3/4話
「ちょ、ストップ、動くな…いいか、よおく見ろ」
みんなKの方を見た。そしてゆっくり浴槽に目を移した。すると、うつ伏せのお爺さ
んの体からいろんな物がお湯に溢れていた(みんな解るよね)。4人とも言葉を失い、
誰も何も喋らない。一瞬の沈黙が支配した…するとKが、
「いいか、出てるということは、もう死後硬直が始まってる。もう確実に
死でるってことだ…わかるよなオレの言ってること」
オレはKの言っていることを理解していなかった。
そしてまた手を伸ばそうとしたとき、
「待てって」…Kの声がした。
そしてKは続けた。
「引き上げてもいいが…これは普通じゃない、長い時間お湯につかってるんだぞ。これ
から見るものは…みんな一生頭から離れることはない…その覚悟が出来てるのか、出来
てるなら引き上げよう」
また沈黙した。そして誰からともなく風呂を後にした。
ホテルの人を呼び、すぐに警察に電話したみたいだったが。オレ達二人は面倒に巻き込まれ
るのが嫌だったから、第一発見者は30歳代の二人ってことにしてすぐに部屋へ戻った。
そして部屋の窓から外を見ていると、パトカーが赤色灯も回さず、サイレンも鳴らさずに
ホテルにすべりこんだのが見えた。
94:本当にあった怖い名無し:2007/02/04(日) 11:17:58 ID:bosScDi40
4/4話
三十分後、気になって風呂のほうへ様子を見に行った。なにやらお爺さんの親族っぽい人と
ホテルの人が言い合ってるみたいだった。要約すると、ホテルの従業員も、警察が来るまで
お爺さんの遺体を風呂から引き上げなかったことに対しての罵声だった。オレもなんか嫌な
気分になった。
そして朝を迎えた。そこのホテルは朝になると男湯と女湯が入れ替わるところで、オレ達
男湯は大丈夫だろう、しかし女湯のほうは…と思っていたら。
なんと事故の起きた女湯(入れ替わってる)も普通に開いてた。
えっ、ひょっとしてお湯とか抜いて清掃してないのか…。だって時間的にさ、おかしいよね。
風呂が開くまでの二時間くらいで、湯を抜いて清掃ってできるのかぁ。
オレ達は凹んだまま朝湯につかり、昨日の事を思い出していた。するとフッと思った。
Kと二人で入った浴槽は一番右、事故が起きた浴槽は左、そこのお湯の流れは左から右に
流れてる…ということはオレ達のつかってたお湯って…。
以上、長文に付き合っていただきサンクス。
スポンサーリンク