友人からの相談 [洒落にならない怖い話9]
会社の帰り道、偶然、高校生時代からの友人Kと2年ぶりに出会った。
俺達は再開を喜び、飲み屋に直行して旧友を温めた。
その時はお互いにはしゃいだのだが、Kは心の底から楽しんでいる風が無い。
俺は心配ごとがあったら遠慮なく電話しろよと伝えた。
その三日後、Kから電話があった。
K「あのさ、お前に愚痴っても迷惑と思うけど、ちょっと悩んでる事があるんだよ。」
俺「なんだよ、遠慮なく言えって。」
K「実は、下の階に住んでるBって女から凄い嫌がらせを受けてるんだよ。」
俺「えっ、ストーカーww、お前そんなにイケ面だったか?」
と茶化した俺であったが、Kの話を聞くと洒落にならない悩みである事が解った。
64: 友人からの相談2/6:2009/08/21(金) 02:09:31 ID:edz+SqwT0
Kの両親は名のある資産家で、Kは両親の買ってもらったマンションに住んでいるのだが、
その階下の住人B(女、30前後で独身)より一年前から嫌がらせを受けている。
始まりは、Kが友達を呼んで、大騒ぎした日の事。
友達が帰った後、下から、どん!どん!どん!と天井を叩く音が30分以上した。
Kもうるさくした後ろめたさがあったから、黙ってたが、その日より嫌がらせが始まったのだった。
Kが受けたと言う嫌がらせ。
・エレベーターに乗ると、Bも乗ってきた。Bが聞き取れないくらいの小声で何かいい始め
た。聞き耳を立てると、「臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭
い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い。」
・マンションの住人達がKを見て顔をしかめている。その輪にはBがいて、どうやらBが
あること無いこと吹き込んでいるらしい。
・無言電話が一日中かかって来て、Kが切れてとどなったら、電話口より「死ねウジ虫、
地獄に堕ちろ。」と女の声が聞こえてきた。
・ポストに投函された手紙の類が、最近は全て開封されている。
・夜中の3時頃、毎日ピンポンピンポンピンポンとチャイムを鳴らされる。
・Kが外出すると、いつも監視されているような気配を感じる。
・ポストに爪と髪の毛が入っていた。
・Kがエロビを見てたら電話があり「そんなにレズが好きなの?」(盗聴?)
・宅急便が届いたので開けると、中には気味の悪いお札が数百枚入ってた。
・新聞入れから玄関の中に、使用済みで血にまみれた生理用品を大量にぶちまけられた。
65: 友人からの相談3/6:2009/08/21(金) 02:10:21 ID:edz+SqwT0
俺は、頭がくらくらしてきた。
俺「気持ち悪りいな。そのBって女どんな奴なんだ。」
Kによると、Bはよくよく見ると少し綺麗な顔立ちであるが、一目でキチガイと解る。
まず目が虚でどこにも焦点があってない。またいつもにやにやとしている気味の悪い口元。
化粧っ化もまったくなくて、頭もぼさぼさ、今時どこで売っているのだと言うのか、
ださくてレンズの大きい黒縁眼鏡をかけてる。その癖、吐き気がする位に香水の匂いが強烈だ。
K「お前も、一度見ればびっくりするぞ、気味が悪くてな。」
俺「吐き気がしそうだよ。ところでお前、警察には連絡したのか。」
K「警察は犯罪が起きるまで動いてくれねーよ。」
俺「ホントか? 警察って何なんだ、税金泥棒じゃねーか。」
66: 友人からの相談4/6:2009/08/21(金) 02:11:17 ID:edz+SqwT0
その後、Kより何度か相談を受けていたのだが、ある日、興奮したKより電話を受けた
K「やべえよ! 俺もうだめかも、俺は殺されちまうかも知れない。」
俺「落ち付け、冷静に話してみろ。」
K「夜中にさあ、ベランダからきいきいきいってさあ、ガラスを爪でひっかく音がするんだ
よ。何だと思ってベランダ見たらさあ、あの女がいたんだ。玄関から武器のバットを持っ
てきたら消えてた。」
俺「馬鹿な、お前の家9階だろ。見間違いじゃないのか。」
K「あの女に間違いない。あの女の強烈な香水の匂いがしたんだ。8階からよじ登ってきたんだあの女。」
俺「警察呼んだか。」
K「勿論呼んだよ! それで、ベランダの指紋を取ってったり、あの女から事情聴取したら
しいけどさあ、警察なんて言ったと思う。」
Kは怒って、声がぶるぶる震えながら言った。
K「証拠がありません。以後、この様な電話をしたら、あなたを逮捕します。」
俺は怒りに震えた。無能な警察が! もし、Kが殺されたらどうするんだ? いつも警察
は保身ばかり考えて動かない。動いたとしても、それはKが殺されたとき初めて動くのだ。
俺はベランダを含む部屋中に、監視カメラや警報装置を設置する様、Kに助言した。
67: 友人からの相談5/6:2009/08/21(金) 02:12:11 ID:edz+SqwT0
不安で、Kの事が心配になった俺は、次の日、友人のSへ相談があるといって飲みに誘っ
た。Sは大学時代から友人で、同じ部活の仲間だったのだ。
もっとも、部活は同じでも、俺は教育学部のボンクラ、Sは医学部のエリートである。
俺は、Kが殺されるのではないかと思い、一つの事を聞いてみた。
俺「なあ、精神障害者っていうのかな、そういう奴等が犯罪を犯しても、刑法で裁けない事があるんだろ。」
S「そうだな、刑法39条で心神薄弱者ノ行為はコレヲ罰セズ、心神耗弱者ノ行為ハソノ刑
ヲ減刑スとあって、実際、不起訴になる事は意外にも相当多い。」
俺はぞっとした。Kは殺されるかも知れない。しかも、犯人は不起訴になり、法の裁きを
逃れ得るかもしれないのだ。こんな理不尽が許されるのだろうか?
俺「くそっ、信じられん。警察も無能だ。殺されてからじゃ遅いんだよ!」
S「えっ、どうしたんだ、話してみろよ。」
俺は今までKから聞いた話をSに伝えた。
俺「このBって女、なんて言うのかな、いわゆる統合失調症って奴だろ。」
68: 友人からの相談6/6:2009/08/21(金) 02:13:55 ID:edz+SqwT0
S「ふーん、Kの言う事が本当だとすると、明らかにBは統合失調症だな。」
Sによると、脅迫観念に駆られた様に、一つの事に異常なまでにこだわる性質、常軌を逸し
た支離滅裂な行動、これらから判断すると、明らかにBは統合失調症だと言う。
S「ただ、一つ気になる事があってな。」
とSは言った。
S「お前の友達のKは、常に隣人のBに嫌がらせを受け、監視され続けていると言うのだろう。」
俺「うん。」
C「それって、典型的な統合失調症患者が言うセリフなんだよね。」
今日もKから電話があった。
K「驚いた事があったんだ! 今日、家を調べていたら盗聴器が150個も見つかった! そ
れから信じられない事が解った。Bの奴、俺が3歳の頃から、ずっとずっと俺の事を監視し続けていたんだ!。」
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俺達は再開を喜び、飲み屋に直行して旧友を温めた。
その時はお互いにはしゃいだのだが、Kは心の底から楽しんでいる風が無い。
俺は心配ごとがあったら遠慮なく電話しろよと伝えた。
その三日後、Kから電話があった。
K「あのさ、お前に愚痴っても迷惑と思うけど、ちょっと悩んでる事があるんだよ。」
俺「なんだよ、遠慮なく言えって。」
K「実は、下の階に住んでるBって女から凄い嫌がらせを受けてるんだよ。」
俺「えっ、ストーカーww、お前そんなにイケ面だったか?」
と茶化した俺であったが、Kの話を聞くと洒落にならない悩みである事が解った。
64: 友人からの相談2/6:2009/08/21(金) 02:09:31 ID:edz+SqwT0
Kの両親は名のある資産家で、Kは両親の買ってもらったマンションに住んでいるのだが、
その階下の住人B(女、30前後で独身)より一年前から嫌がらせを受けている。
始まりは、Kが友達を呼んで、大騒ぎした日の事。
友達が帰った後、下から、どん!どん!どん!と天井を叩く音が30分以上した。
Kもうるさくした後ろめたさがあったから、黙ってたが、その日より嫌がらせが始まったのだった。
Kが受けたと言う嫌がらせ。
・エレベーターに乗ると、Bも乗ってきた。Bが聞き取れないくらいの小声で何かいい始め
た。聞き耳を立てると、「臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭
い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い臭い。」
・マンションの住人達がKを見て顔をしかめている。その輪にはBがいて、どうやらBが
あること無いこと吹き込んでいるらしい。
・無言電話が一日中かかって来て、Kが切れてとどなったら、電話口より「死ねウジ虫、
地獄に堕ちろ。」と女の声が聞こえてきた。
・ポストに投函された手紙の類が、最近は全て開封されている。
・夜中の3時頃、毎日ピンポンピンポンピンポンとチャイムを鳴らされる。
・Kが外出すると、いつも監視されているような気配を感じる。
・ポストに爪と髪の毛が入っていた。
・Kがエロビを見てたら電話があり「そんなにレズが好きなの?」(盗聴?)
・宅急便が届いたので開けると、中には気味の悪いお札が数百枚入ってた。
・新聞入れから玄関の中に、使用済みで血にまみれた生理用品を大量にぶちまけられた。
65: 友人からの相談3/6:2009/08/21(金) 02:10:21 ID:edz+SqwT0
俺は、頭がくらくらしてきた。
俺「気持ち悪りいな。そのBって女どんな奴なんだ。」
Kによると、Bはよくよく見ると少し綺麗な顔立ちであるが、一目でキチガイと解る。
まず目が虚でどこにも焦点があってない。またいつもにやにやとしている気味の悪い口元。
化粧っ化もまったくなくて、頭もぼさぼさ、今時どこで売っているのだと言うのか、
ださくてレンズの大きい黒縁眼鏡をかけてる。その癖、吐き気がする位に香水の匂いが強烈だ。
K「お前も、一度見ればびっくりするぞ、気味が悪くてな。」
俺「吐き気がしそうだよ。ところでお前、警察には連絡したのか。」
K「警察は犯罪が起きるまで動いてくれねーよ。」
俺「ホントか? 警察って何なんだ、税金泥棒じゃねーか。」
66: 友人からの相談4/6:2009/08/21(金) 02:11:17 ID:edz+SqwT0
その後、Kより何度か相談を受けていたのだが、ある日、興奮したKより電話を受けた
K「やべえよ! 俺もうだめかも、俺は殺されちまうかも知れない。」
俺「落ち付け、冷静に話してみろ。」
K「夜中にさあ、ベランダからきいきいきいってさあ、ガラスを爪でひっかく音がするんだ
よ。何だと思ってベランダ見たらさあ、あの女がいたんだ。玄関から武器のバットを持っ
てきたら消えてた。」
俺「馬鹿な、お前の家9階だろ。見間違いじゃないのか。」
K「あの女に間違いない。あの女の強烈な香水の匂いがしたんだ。8階からよじ登ってきたんだあの女。」
俺「警察呼んだか。」
K「勿論呼んだよ! それで、ベランダの指紋を取ってったり、あの女から事情聴取したら
しいけどさあ、警察なんて言ったと思う。」
Kは怒って、声がぶるぶる震えながら言った。
K「証拠がありません。以後、この様な電話をしたら、あなたを逮捕します。」
俺は怒りに震えた。無能な警察が! もし、Kが殺されたらどうするんだ? いつも警察
は保身ばかり考えて動かない。動いたとしても、それはKが殺されたとき初めて動くのだ。
俺はベランダを含む部屋中に、監視カメラや警報装置を設置する様、Kに助言した。
67: 友人からの相談5/6:2009/08/21(金) 02:12:11 ID:edz+SqwT0
不安で、Kの事が心配になった俺は、次の日、友人のSへ相談があるといって飲みに誘っ
た。Sは大学時代から友人で、同じ部活の仲間だったのだ。
もっとも、部活は同じでも、俺は教育学部のボンクラ、Sは医学部のエリートである。
俺は、Kが殺されるのではないかと思い、一つの事を聞いてみた。
俺「なあ、精神障害者っていうのかな、そういう奴等が犯罪を犯しても、刑法で裁けない事があるんだろ。」
S「そうだな、刑法39条で心神薄弱者ノ行為はコレヲ罰セズ、心神耗弱者ノ行為ハソノ刑
ヲ減刑スとあって、実際、不起訴になる事は意外にも相当多い。」
俺はぞっとした。Kは殺されるかも知れない。しかも、犯人は不起訴になり、法の裁きを
逃れ得るかもしれないのだ。こんな理不尽が許されるのだろうか?
俺「くそっ、信じられん。警察も無能だ。殺されてからじゃ遅いんだよ!」
S「えっ、どうしたんだ、話してみろよ。」
俺は今までKから聞いた話をSに伝えた。
俺「このBって女、なんて言うのかな、いわゆる統合失調症って奴だろ。」
68: 友人からの相談6/6:2009/08/21(金) 02:13:55 ID:edz+SqwT0
S「ふーん、Kの言う事が本当だとすると、明らかにBは統合失調症だな。」
Sによると、脅迫観念に駆られた様に、一つの事に異常なまでにこだわる性質、常軌を逸し
た支離滅裂な行動、これらから判断すると、明らかにBは統合失調症だと言う。
S「ただ、一つ気になる事があってな。」
とSは言った。
S「お前の友達のKは、常に隣人のBに嫌がらせを受け、監視され続けていると言うのだろう。」
俺「うん。」
C「それって、典型的な統合失調症患者が言うセリフなんだよね。」
今日もKから電話があった。
K「驚いた事があったんだ! 今日、家を調べていたら盗聴器が150個も見つかった! そ
れから信じられない事が解った。Bの奴、俺が3歳の頃から、ずっとずっと俺の事を監視し続けていたんだ!。」
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逆 [洒落にならない怖い話9]
既出だったらゴメン
自分も友達から聞いた話だから知ってる人もいるかもしれないけど…
ある日、男が駅で女の子をナンパしたんだって
その男と女の子は近くの心霊スポットに行くことになったんだって
男には霊が見えるらしくって男は女の子に「俺は霊が見えるんだぜ」と行きの車で自慢気に言ってたんだってさ
目的の場所に到着して男はすぐに霊を見つけて
「ほらあそこに霊がいるよ」って女の子に言ったんだって
女の子にも見えたらしく「なんでわかるの?」って冷静に男に聞いたんだって
男は自慢気に「霊は反対の事をしたがるんだよ、ほらあそこの霊は服を反対に着ているよ」って言ったんだってさ
そしたら女の子が
「わぁ~すごーい」っていいながらパチパチって
手の甲拍手したんだってさ
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自分も友達から聞いた話だから知ってる人もいるかもしれないけど…
ある日、男が駅で女の子をナンパしたんだって
その男と女の子は近くの心霊スポットに行くことになったんだって
男には霊が見えるらしくって男は女の子に「俺は霊が見えるんだぜ」と行きの車で自慢気に言ってたんだってさ
目的の場所に到着して男はすぐに霊を見つけて
「ほらあそこに霊がいるよ」って女の子に言ったんだって
女の子にも見えたらしく「なんでわかるの?」って冷静に男に聞いたんだって
男は自慢気に「霊は反対の事をしたがるんだよ、ほらあそこの霊は服を反対に着ているよ」って言ったんだってさ
そしたら女の子が
「わぁ~すごーい」っていいながらパチパチって
手の甲拍手したんだってさ
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山の穴 [洒落にならない怖い話9]
時期的にちょうどこれぐらいの時期で
十年以上経つので私の話を投稿します。
長くなるので短いのが好きな方はすみません。
スレ汚し失礼します。
小学生の時に兄と私と友人数人で
地域で有名な公園によく遊びに行ってました。
そこは他校と私たちの小学校の双方の
真ん中にあるので他校であろうと仲良く
一緒に遊んでいました。
ある夏休みの日。
近くにある市民プールに行って
帰り道にその公園でそれぞれ親に作って
もらったお昼を食べて、他校の学生も
数人あつまり始めてきたところで
彼らとともに探検ごっこをすることになりました。
その公園の真ん中には川が通っており
その奥は鬱蒼とした森となっています。
川と言っても、横幅はあるのですが、水はあまり流れて折らず
足元がぬれても構わないなら渡れるぐらいの深さです。
その森を真っ直ぐ上って行くと山に入るのですが、
山の少し前に高速道路が通っている為
山と公園をつなぐ森の中にトンネルのような空間が
出来ているのです。つまり上に高速道路が通っている為
そこだけ空が見えず真っ暗になっているのです。
そこを私達は「山の穴」と呼んでいました。
490: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:35:38 ID:BZiX2XvS0
とりあえずはそこまで川を挟んで二手に別れ、
上っていこうということになりました。
私は兄と友人(女の子)と他校のA君B君と一緒に、
他の友人達は他校の人たちとそこへ向かいます。
そこから私達は森を突っ切り、山の穴を目指して
歩き出します。少し歩くと川の幅が大きくなりだし
さらに進むと向こう側の友人達は小さくしか見えなくなります。
そこからケモノ道に入り出し、木々も増え始めます。
彼らも同じように森に入る為、互いの姿は確認
出来なくなりあとは山の穴を目指すのみ。
A君やB君とも仲良く話しながら私達は山の穴に
到着することができました。
少し遅れて反対側から声が聞こえます。
「お~い、着いたかぁ?」と山の穴に響いてきます。
「こっちはだいぶ前からいるぞぉ~!」と返します。
「お~い、一人そっちに行くからな~」と誰かが伝えてきます。
少し待っても誰も来る気配はありません。
「だれもこないぞー」と更に返します。
相手からはうんともすんとも返事がありません。
「お~い、誰もこないぞー!!」と更に大きな声で言います。
返事はありません。
491: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:37:32 ID:BZiX2XvS0
上からはゴォー、ガタン、ゴォーと車が通る音が聞こえてきます。
「お~い、なんか言えよー、聞こえないぞー」と兄が叫びます。
その瞬間にゴトン。ドオオオンと音がします。
山の穴にその音が反響されて更に大きくガーーーン。ボーンと音がします。
私達は無言になり、不安でいっぱいになってきました。
どうする、もどろうか。とA君が言い、
兄も友人もそうしようと言うので私とB君はそれに従い
今来た道を戻り始めました。
山の穴の上から煙が出ています。上で何があったのか。
私達は特に気にせず、戻ります。
ケモノ道を再度戻っている最中に後ろから
「お~い、こっちにいかないのかー?」と声が聞こえたので
あれ?友人達は川を渡ってこっち側に着ていたのか。
と振り返り、山の穴に向かい声を掛けたのです。
「さっきから誰も返事せんから戻ってたぁ」と。
「お~い、遅いぞぉー」と、早く山の穴に戻って来いと
急かす様に何度も大声で言ってくるので
私たちは走りながら戻りました。
山の穴の上、高速道路の側面の壁から糸(大きさ的にはロープと
思って頂いていいぐらいの大きさですが何故か糸としか思えないのです)が垂れてます。
4本の糸が垂れておりその下の端に白い旗の様な物がヒラヒラと揺れていました。
道路の壁の向こう側からはヒューヒューと風の音が聞こえ、同時に
「お~い、さっきも二人そっちにいったぞー」
と山の穴の奥から声が聞こえてきました。
492: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:39:07 ID:BZiX2XvS0
見ると、B君は震えています。私は兄のシャツをギュっと掴んでました。
糸がスーっと垂れて下にゆっくり落ちてくるように見えるのです。
その糸の端で白い旗がユラユラゆれてます。
兄が後ずさりしはじめ、
A君は歩みを止めて旗の下のヒラヒラを睨み付けます。
「お~い、おくにいかないのかー」と山の穴から声が聞こえてビクッとなる私達。
来ないのか、では無く更に奥に、いかないのかと。私達を呼びます。
一緒にいた友人が叫び、
「だああれええ?みんなそっちにいるのお?」と問いかけるものの
山の穴からは風が吹き抜けるのみ。
降りてきている糸がユラユラとぼやけて先ほどより太くみえます。
ユラユラしていた旗が膨れて丸みを帯びてるように見えます。
4本の糸の内1本が壁をシャクトリムシの様に這い上がっていきます。
他の3本はゆっくり下に落ちてきます。
クネクネ、フラフラしながら。
「おい、こっちぃこい」と凄く近くから声が聞こえたのですが、変な事に
真上から声が聞こえてくるのです。聞いたこともない女の人の声でした。
それを聞いたB君は逃げ出しました。
私は逃げていくB君の背中を眺めたまま
どうすればいいか混乱して立ち尽くしてしまいました。
493: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:41:30 ID:BZiX2XvS0
怖くて兄を見たとき、
兄とA君が糸に絡まってみえました。
友人は必死に兄を何かか守るように引っ張っていました。
それをみて私は逃げだそうとしました。
だけど、兄が何かに連れて行かれる気がして、
数歩走った後に振り返りました。
振り返るとそこには兄の顔が逆立ちの様に上下逆で目の前に。
聞いたことも無い様な声で
「ギャアアギャアギャアア」と叫んでいます。
私はその場で腰を落としてしまいました。
兄は吊られた状態なのか体が逆さまだったのです。
B君は振り返らずに一目散に逃げて行きました。
友人は必死に兄の名を呼んでいます。
A君はいつの間にか居なくなってしまいました。
私は神様、お母さん助けてと心で祈るのみで
何もできません。
少し前の方では、友人が兄の体に巻きついた糸を必死で千切ろうとして居ます。
そこで兄が二人居ることに気づきます。
「ギャアアアアギャアアアアア」と叫ぶ糸から垂れてる兄と
「この離せ!!」と友人と必死で糸を引き千切ってる兄です。
494: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:43:16 ID:BZiX2XvS0
目の前の兄は顔は悶絶としながら涎を垂らし髪の毛を下に逆立てて
「ギャアギャアアヒャヒャ」と叫びとも笑いともつかぬ顔で私を見ています。
私はそれを避けて、友人が必死で糸から引き剥がそうとしている兄に
泣きながらしがみ付き、お兄ちゃん、お兄ちゃんと糸を必死剥がしました。
どうにか兄から糸をとって自由になると同時に
「お~い、こっちー、こっちに皆いるぞー」と
山の穴からA君の声が聞こえます。
私達は怖くて顔を見合わせて
公園に向かって逃げ出そうと振り向く。
そこには先ほどまで居た逆さづりの兄はおらず
代わりに、ユラユラと空中に浮いた虫のように
白く膨張したボールを下に垂らした糸が
空から垂れています。
それを恐る恐る避けて行こうとすると
ボールの様な何かが
「ウヒャヒャアアヒャアアヒャアアアヒャヤアア」と
気でも違ってる人の様な笑い声をあげてゆっくりと地面に下りてきます。
495: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:44:22 ID:BZiX2XvS0
私達は急いで公園へ向かいました。
後ろから兄が
「後ろ向くなよ!○○(私に)、○×(友人)、後ろ向くな、逃げろ!」
と言い、私は「お兄ちゃん、お兄ちゃんいる?」と泣きながら、
それでも逃げながら兄が近くに居るのか、又捕まってはいないか、と心配になりながら
兄を呼びます。
兄はすぐに「居る、居るから!いいから振り向くな、とにかく公園に逃げろ!」
と後ろから声を掛けてくれます。
友人が「大丈夫、私が××(兄)の手をもってる。大丈夫だから公園に!」と私の手も取って
一緒に公園まで逃げます。
森を突っ切って公園に入るとB君は心配そうにこっちを見て
ウロウロしながら震えていました。
私達が走ってくるのが見えると彼は悲鳴をあげ、逃げ出し始め、
それを見て私達も後ろにまだついてきてるのだと思い
手を繋いだまま逃げました。
人が集まる広場まで出るとB君が大泣きしながら、他の知らない子達に
「何があったの?どうしたの?」と慰められており、
私達もそこまで行き三人で腰を落として泣き始めました。
しばらく泣き、落ち着きはじめるとB君が
「Aは?Aは?」と聞いてきます。
兄が「山の穴で他のやつらと会ったみたい。」と説明し
皆の帰りを待つことに。
496: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:45:07 ID:BZiX2XvS0
更にしばらくすると反対側に行っていた友人達が
広場に私達を見つけ近づいてきました。
「お前らどこに行ってた?Aは?」と兄やB君に聞いてきました。
「え?A君が山の穴でお前らに会ったって言ってたよ?」と
兄が混乱しながら彼らに伝えます。
彼らはA君と会っていないとの事なので、
私達は「山の穴で声をかけたでしょ?」と尋ねました。
しかし、彼らは何度も叫んで私達を呼んだが返事が無かったから
お菓子を食べ、その最中に道路からゴーンと音がして怖くて逃げてきたらしく
その後、上の道路から煙や救急車の音が聞こえたので事故があったのかと
こちらへ戻ってきたとの事でした。
そこで私達は今あった事を全て彼らに伝えて、A君は山の穴で
彼らに会ったと言っていた。私達は怖くて逃げた。とも言いました。
私達の友人は兄が怖がるとこをあまり見たことなくて、
そんな嘘もつかないだろうと信じてくれましたが、
他校の友人達は「なんだそれ?ガキじゃあるまいし」と
一笑してB君にA君探しに行くぞと声を掛けて無理やりつれて
川に戻りました。
私たちも川までは着いて行きましたが、森に入るのは流石に怖く
ここで待ってると言うと
「もういいよー、お前らの学校は怖がりが多すぎるガキばかりじゃねー」
と笑いながら他校の彼らだけが森へ向かってA君を探すことになりました。
497: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:47:09 ID:BZiX2XvS0
そこで急に、向こう側に行っていた私達の友人の一人が
B君の背中に指をさしながら
「おい、いかんほうがいいんじゃないのか。」と言いだしました。
彼らは振り向きながら、何があるのかとB君の背中を覗き込みます。
言った友人は私や兄、一緒に行った友人の背中を次々と覗き込みます。
私達は何があるのかと兄や友人の背中を交互に見てみますが
別に何もありません。
しかし、他校の友人達は「うわぁ、な、なんだ?」とか
「ひー」と腰を下ろしだし、
B君は自分の背中を見ようと首を後ろに向けたのですが、
見えるはずもなくクルクルとその場で回り始めました。
彼は何?何なの?と友人達に泣きそうな顔で聞いており、
私達はその場で足踏みをしている彼の背中を凝視しました。
まずは私が小さな悲鳴をあげて腰を落とし、
友人もそれに続き、兄だけは声は出したものの
ソレを掴もうとB君に近づきました。
私と友人は兄を止めてB君に服を脱いで見るように言いました。
B君は急いで上着を脱いで地面に叩きつけるように置きました。
そして上着の背中に蠢く小さな虫。のような糸のような何かを見つけました。
それはさっき私たちが見た上から垂れてきた糸と同じような
それを縮小したような物で糸の先にヒラヒラと小さな旗がついていました。
498: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:48:07 ID:BZiX2XvS0
それはクネクネ、ウネウネと蠢いてシャクトリムシの様な虫にしか見えないのです。
が。
旗が膨張したり、平ぺったくなったりを繰り返しており、
膨張したときにA君の顔に見えるのです。
一瞬旗に戻り、一瞬A君の顔になる。
体は糸ノママ、ウネウネとしたまま。
それがB君の上着にくっついていたのです。
B君はあろうことか、うわぁーとその糸を靴で踏み潰して
蹴りながら、服から除けようとしました。
何度も何度もソレを踏み潰してるうちに膨張した時の
A君の顔が潰れて旗の状態にもどらない代わりに
平ぺったくなりました。
それでもウネウネと動き続けていました。
私達は呆然とそれを見ています。
B君以外は何をどうするべきなのかわからないから。
いつの間にかB君は笑ってました。
必死な顔がニヤニヤしてるように見えただけなのでしょうが、
どうにも笑って見えるのです。
その行為を永遠に続けるのでは無いか?と思えるぐらいに
何度も何度も糸を、虫を、A君に見えてしまうソレを
踏み潰しては蹴りあげてのけようとしていました。
608: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:10:56 ID:XYJ41Nww0
数分後にその糸が服についてないことに気づいたB君の友人が
B君を止めて服を拾い上げて確かめた後に地面を見回すのですが
近場にはいくら探しても糸は落ちていませんでした。
その後、彼らは山の穴に近づくことを諦め、川でB君の服を
洗っていました。私達はどうするでもなく、ただ呆然と、
傍らに座ってそれを見てました。
彼らは怖さでなのか、又はA君を探せないことへの心苦しさから
なのか、涙を流しながら川で服を洗っていました。
A君は夕方4時になっても5時になっても帰ってきませんでした。
他校の生徒の一人がその間、学校から先生を一人つれてきました。
その先生に今までの事を全て話しましたが、私達の言うことをウンウンと
聞いたあとに兄に私達の学校の先生を呼んでくるように言いました。
その後私達の先生に事情を説明しました。同じようにウンウンと聞いた後、
他校の先生と何事か話しあい、私達はとりあえず帰るようと指示し
一人の先生は学校に戻っていきました。
多分応援というか、他の先生を呼びに行ったのでしょう。
夜に先生から電話があり、翌日に学校に来るように言われました。
親も色々と先生から話を聞き、一緒に明日学校に行くから今日は寝なさいと
私と兄に厳しい顔で言いました。
609: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:12:05 ID:XYJ41Nww0
翌日、学校に私達と友人、親達が呼ばれており
これから他校に行くとの事でみんなで他校に向かいました。
他校ではB君を始め、昨日遊んだ友人とその親が集まってました。
それから他校の先生が口を開きました。
「A君が昨日亡くなりました。事故だと思います。詳細は親御さんに
伝えますので、生徒の皆さんはこちらへ。」と職員室を指差しました。
私は涙が止まりませんでしたが、母は私と兄の頭をグッと押した後に
引き寄せて「しっかりしなさい。先生に何があったかをちゃんと言っときなさい」と
送り出しました。
職員室では昨日あった事を伝えたのですが、先生達は信じているのかいないのか
何度も何度も同じ事を聞いてきます。
「A君をいじめたんじゃないんだな?A君に何もしてないんだな?」と。
私達は「虐め」の言葉が出てくるとは思いませんでしたので、
何度も説明を繰り返しました。先生達は最後にわかったと言い、親が来るまで
はゆっくりと泣きじゃくる私達を宥めていました。
610: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:13:29 ID:XYJ41Nww0
家に戻ってから先生に言ったことと同じことを親にも言いました。
それと何故イジメと思われたのかを聞きました。それは知らなくて良いとの事で
母は私達に嘘をつきました。
「A君が死んだのが川だったから落ちたのか落とされたのかわからなかったんだって」
と。私達を心配しての事だったのでしょう。
その後親に連れられてみんなでA君の葬儀に行きました。
棺の中を見ることは出来ませんでしたが、
A君の母親は私達に憎しみを持っているかのように
「よく来れたわね!顔をよく出せたわね!」と皆の顔を
憎々しげに見てそれぞれの両親にも毒を吐いてました。
A君の父親がそれを制して頭を下げたので、私達も頭を下げ
親は謝りながら帰っていきました。
さて、何故、私達がこれほどまでに彼の母親に憎まれたのか。
何故、親が嘘を言ったとわかったのか。
何故、先生が私達に虐めじゃないのか?と言ったのか。
すぐに答えはわかりました。
それはA君の死因でした。
611: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:14:31 ID:XYJ41Nww0
ローカルニュースで何度か取り上げられたのです。
彼の母親がマスコミにでも駆けつけたのでしょうか。
小学生死亡、イジメが原因か?
というような見出しで。
A君の学校の生徒に「A君は虐められてたの?」とインタビューするシーンが
TVで何度も報道されました。
もちろん誰一人虐められてたと言う人は居ませんでしたが。
ニュースでは、A君の死因は撲殺されていたそうです。
顔がぺしゃんこになってしまっていたそうです。
そのころにはイジメどうのこうのでは無く、不自然な死因と
いう感じで取り上げるようになっていました。
警察は事件・事故の両面で調べているいるとの事だったので
不思議な死因を殊更に取り上げていたのかもしれません。
誰かに何度も何度も踏まれたかのように。
何度も何度も地面に擦り付けられたかのように
A君は顔が潰れていたのだと。
これを親は一切私達に伝えていませんでした。
伝えられなかったのでしょう。
612: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:15:35 ID:XYJ41Nww0
数日後の登校日に全校集会でその公園の奥には近づかないように
と何度も校長先生や担任が言いました。
犯人がいるとするならば未だつかまってないからです。
それから十数年が経ち、私達は何故かその話を頭から消していました。
まったく覚えていなかったと言う訳ではなくて、思い出したくなかったのです。
後々の警察発表では事故ということになってました。
思い出したのはなぜかというと
兄と私がA君を見たのです。
兄と付き合ってる彼女であるその当時に一緒にいた友人も一緒に。
3人が一緒にA君を見たのです。
613: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:17:28 ID:XYJ41Nww0
兄と友人は中学卒業後から付き合いはじめました。
私達はそれ以降も3人でよく遊んでいました。
大学生になった私達は、ある日、3人で車で買い物に向かっていました。
高速道路で都会のある町へ向かう途中、事故があった為
渋滞になってました。私達はインターを入ったばかりで戻ることも出来ず
ただ車が流れるのを待つばかり。
少し進むと前の方に車が横転しているのが見えました。
山の穴のある位置のちょうど上にあたる場所で。
車からはウネウネと糸が出てきていました。
クネクネと横転した車の窓から出てきているのです。
旗はヒラヒラゆれてました。私は兄と友人を見たのですが
二人とも唖然としていました。車がすこしづつ進み事故現場の横を
通ります。前の車に乗っている子供がウネウネしている糸を指さしています。
私達はクネクネしている糸を見ないようにしていましたが、
その子供の車の窓の横に白い糸が降りてきています。
子供は親に何か言ってるようですが、前に座ってる彼の両親は
何も見えてないのか振り向きません。
旗は膨張してきだし、目を背けたかったのですが、どうしても無理でした。
金縛りのような状態なのです。
膨張した旗がA君の顔になってきました。
「ヒッ」と悲鳴をあげてしまい、兄を見ます。
兄も真っ青になりながら車を少し進めました。
614: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:18:50 ID:XYJ41Nww0
そのとき、都合悪く、
CDを掛けていたのですが音が急に飛び始めたのです。
同じ音をずっと繰り返します。
「ギャーギャー、ギャーギャー。ナ、ナ、ナナナンデ、ナナナンデ」
と聞こえた気が。
前の車が流れ始めて私達も事故現場を通り過ぎようと
少し車のスピードを上げました。
A君の顔をした糸は旗に戻ったりしながら、
クネクネとゆれながら助手席の窓の横を
逆立ちのよう状態でこちらを見ています。
CDは飛び飛びであまりの恐怖から「ナンデ、ボクガ」
と聞こえてしまい心臓が飛び出しそうになり、
兄は振るえながらも車を運転し
加速をつけてそこから逃げ出しました。
私は真横にいたクネクネしたものを視界の横に捉えつつ
悲鳴が出そうな口を押さえて真っ直ぐに前を見続けます。
視界の端では、糸の下についてるA君の顔が
旗に戻るように平ぺったくなりだし、
真っ赤になりながら、
萎んでいく様を捉えていました。
通り過ぎたものの怖さから運転も儘ならずそのまま高速を降りて
近くにある魔よけで有名な神社に向かい御払いをしてもらうことになりました。
615: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:20:02 ID:XYJ41Nww0
それ以降、私達は糸を見たことは無いのですが、
あの糸は何だったのかと今でも不思議です。
ロープぐらいの太さなのですが、
糸としか思えないで糸と言ってます。
あれは死んだ人の魂なのか、それとも何か別のモノなのか。
未だに理解ができません。
その高速道路を通る事はそれ以降ありません。
そこは未だに事故が多い場所で、その糸のせいなのか、
もしくは山の穴が何か関係するのか。
結局結論はわからずじまいですが、私が体験した話です。
原因も山の穴に何かあるのか、その場所にあるのか等も
一切わからないままですが、これ以上の体験はありません。
文章を見返しましたら、デシタマシタ口調であまりにも
下手なのですが、これ以上、上手にする自信もありませんので
このままで失礼します。
長々となりましたが読んで頂けただけでも有難いです。
それでは色々(規制や乱文等)失礼しました。
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十年以上経つので私の話を投稿します。
長くなるので短いのが好きな方はすみません。
スレ汚し失礼します。
小学生の時に兄と私と友人数人で
地域で有名な公園によく遊びに行ってました。
そこは他校と私たちの小学校の双方の
真ん中にあるので他校であろうと仲良く
一緒に遊んでいました。
ある夏休みの日。
近くにある市民プールに行って
帰り道にその公園でそれぞれ親に作って
もらったお昼を食べて、他校の学生も
数人あつまり始めてきたところで
彼らとともに探検ごっこをすることになりました。
その公園の真ん中には川が通っており
その奥は鬱蒼とした森となっています。
川と言っても、横幅はあるのですが、水はあまり流れて折らず
足元がぬれても構わないなら渡れるぐらいの深さです。
その森を真っ直ぐ上って行くと山に入るのですが、
山の少し前に高速道路が通っている為
山と公園をつなぐ森の中にトンネルのような空間が
出来ているのです。つまり上に高速道路が通っている為
そこだけ空が見えず真っ暗になっているのです。
そこを私達は「山の穴」と呼んでいました。
490: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:35:38 ID:BZiX2XvS0
とりあえずはそこまで川を挟んで二手に別れ、
上っていこうということになりました。
私は兄と友人(女の子)と他校のA君B君と一緒に、
他の友人達は他校の人たちとそこへ向かいます。
そこから私達は森を突っ切り、山の穴を目指して
歩き出します。少し歩くと川の幅が大きくなりだし
さらに進むと向こう側の友人達は小さくしか見えなくなります。
そこからケモノ道に入り出し、木々も増え始めます。
彼らも同じように森に入る為、互いの姿は確認
出来なくなりあとは山の穴を目指すのみ。
A君やB君とも仲良く話しながら私達は山の穴に
到着することができました。
少し遅れて反対側から声が聞こえます。
「お~い、着いたかぁ?」と山の穴に響いてきます。
「こっちはだいぶ前からいるぞぉ~!」と返します。
「お~い、一人そっちに行くからな~」と誰かが伝えてきます。
少し待っても誰も来る気配はありません。
「だれもこないぞー」と更に返します。
相手からはうんともすんとも返事がありません。
「お~い、誰もこないぞー!!」と更に大きな声で言います。
返事はありません。
491: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:37:32 ID:BZiX2XvS0
上からはゴォー、ガタン、ゴォーと車が通る音が聞こえてきます。
「お~い、なんか言えよー、聞こえないぞー」と兄が叫びます。
その瞬間にゴトン。ドオオオンと音がします。
山の穴にその音が反響されて更に大きくガーーーン。ボーンと音がします。
私達は無言になり、不安でいっぱいになってきました。
どうする、もどろうか。とA君が言い、
兄も友人もそうしようと言うので私とB君はそれに従い
今来た道を戻り始めました。
山の穴の上から煙が出ています。上で何があったのか。
私達は特に気にせず、戻ります。
ケモノ道を再度戻っている最中に後ろから
「お~い、こっちにいかないのかー?」と声が聞こえたので
あれ?友人達は川を渡ってこっち側に着ていたのか。
と振り返り、山の穴に向かい声を掛けたのです。
「さっきから誰も返事せんから戻ってたぁ」と。
「お~い、遅いぞぉー」と、早く山の穴に戻って来いと
急かす様に何度も大声で言ってくるので
私たちは走りながら戻りました。
山の穴の上、高速道路の側面の壁から糸(大きさ的にはロープと
思って頂いていいぐらいの大きさですが何故か糸としか思えないのです)が垂れてます。
4本の糸が垂れておりその下の端に白い旗の様な物がヒラヒラと揺れていました。
道路の壁の向こう側からはヒューヒューと風の音が聞こえ、同時に
「お~い、さっきも二人そっちにいったぞー」
と山の穴の奥から声が聞こえてきました。
492: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:39:07 ID:BZiX2XvS0
見ると、B君は震えています。私は兄のシャツをギュっと掴んでました。
糸がスーっと垂れて下にゆっくり落ちてくるように見えるのです。
その糸の端で白い旗がユラユラゆれてます。
兄が後ずさりしはじめ、
A君は歩みを止めて旗の下のヒラヒラを睨み付けます。
「お~い、おくにいかないのかー」と山の穴から声が聞こえてビクッとなる私達。
来ないのか、では無く更に奥に、いかないのかと。私達を呼びます。
一緒にいた友人が叫び、
「だああれええ?みんなそっちにいるのお?」と問いかけるものの
山の穴からは風が吹き抜けるのみ。
降りてきている糸がユラユラとぼやけて先ほどより太くみえます。
ユラユラしていた旗が膨れて丸みを帯びてるように見えます。
4本の糸の内1本が壁をシャクトリムシの様に這い上がっていきます。
他の3本はゆっくり下に落ちてきます。
クネクネ、フラフラしながら。
「おい、こっちぃこい」と凄く近くから声が聞こえたのですが、変な事に
真上から声が聞こえてくるのです。聞いたこともない女の人の声でした。
それを聞いたB君は逃げ出しました。
私は逃げていくB君の背中を眺めたまま
どうすればいいか混乱して立ち尽くしてしまいました。
493: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:41:30 ID:BZiX2XvS0
怖くて兄を見たとき、
兄とA君が糸に絡まってみえました。
友人は必死に兄を何かか守るように引っ張っていました。
それをみて私は逃げだそうとしました。
だけど、兄が何かに連れて行かれる気がして、
数歩走った後に振り返りました。
振り返るとそこには兄の顔が逆立ちの様に上下逆で目の前に。
聞いたことも無い様な声で
「ギャアアギャアギャアア」と叫んでいます。
私はその場で腰を落としてしまいました。
兄は吊られた状態なのか体が逆さまだったのです。
B君は振り返らずに一目散に逃げて行きました。
友人は必死に兄の名を呼んでいます。
A君はいつの間にか居なくなってしまいました。
私は神様、お母さん助けてと心で祈るのみで
何もできません。
少し前の方では、友人が兄の体に巻きついた糸を必死で千切ろうとして居ます。
そこで兄が二人居ることに気づきます。
「ギャアアアアギャアアアアア」と叫ぶ糸から垂れてる兄と
「この離せ!!」と友人と必死で糸を引き千切ってる兄です。
494: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:43:16 ID:BZiX2XvS0
目の前の兄は顔は悶絶としながら涎を垂らし髪の毛を下に逆立てて
「ギャアギャアアヒャヒャ」と叫びとも笑いともつかぬ顔で私を見ています。
私はそれを避けて、友人が必死で糸から引き剥がそうとしている兄に
泣きながらしがみ付き、お兄ちゃん、お兄ちゃんと糸を必死剥がしました。
どうにか兄から糸をとって自由になると同時に
「お~い、こっちー、こっちに皆いるぞー」と
山の穴からA君の声が聞こえます。
私達は怖くて顔を見合わせて
公園に向かって逃げ出そうと振り向く。
そこには先ほどまで居た逆さづりの兄はおらず
代わりに、ユラユラと空中に浮いた虫のように
白く膨張したボールを下に垂らした糸が
空から垂れています。
それを恐る恐る避けて行こうとすると
ボールの様な何かが
「ウヒャヒャアアヒャアアヒャアアアヒャヤアア」と
気でも違ってる人の様な笑い声をあげてゆっくりと地面に下りてきます。
495: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:44:22 ID:BZiX2XvS0
私達は急いで公園へ向かいました。
後ろから兄が
「後ろ向くなよ!○○(私に)、○×(友人)、後ろ向くな、逃げろ!」
と言い、私は「お兄ちゃん、お兄ちゃんいる?」と泣きながら、
それでも逃げながら兄が近くに居るのか、又捕まってはいないか、と心配になりながら
兄を呼びます。
兄はすぐに「居る、居るから!いいから振り向くな、とにかく公園に逃げろ!」
と後ろから声を掛けてくれます。
友人が「大丈夫、私が××(兄)の手をもってる。大丈夫だから公園に!」と私の手も取って
一緒に公園まで逃げます。
森を突っ切って公園に入るとB君は心配そうにこっちを見て
ウロウロしながら震えていました。
私達が走ってくるのが見えると彼は悲鳴をあげ、逃げ出し始め、
それを見て私達も後ろにまだついてきてるのだと思い
手を繋いだまま逃げました。
人が集まる広場まで出るとB君が大泣きしながら、他の知らない子達に
「何があったの?どうしたの?」と慰められており、
私達もそこまで行き三人で腰を落として泣き始めました。
しばらく泣き、落ち着きはじめるとB君が
「Aは?Aは?」と聞いてきます。
兄が「山の穴で他のやつらと会ったみたい。」と説明し
皆の帰りを待つことに。
496: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:45:07 ID:BZiX2XvS0
更にしばらくすると反対側に行っていた友人達が
広場に私達を見つけ近づいてきました。
「お前らどこに行ってた?Aは?」と兄やB君に聞いてきました。
「え?A君が山の穴でお前らに会ったって言ってたよ?」と
兄が混乱しながら彼らに伝えます。
彼らはA君と会っていないとの事なので、
私達は「山の穴で声をかけたでしょ?」と尋ねました。
しかし、彼らは何度も叫んで私達を呼んだが返事が無かったから
お菓子を食べ、その最中に道路からゴーンと音がして怖くて逃げてきたらしく
その後、上の道路から煙や救急車の音が聞こえたので事故があったのかと
こちらへ戻ってきたとの事でした。
そこで私達は今あった事を全て彼らに伝えて、A君は山の穴で
彼らに会ったと言っていた。私達は怖くて逃げた。とも言いました。
私達の友人は兄が怖がるとこをあまり見たことなくて、
そんな嘘もつかないだろうと信じてくれましたが、
他校の友人達は「なんだそれ?ガキじゃあるまいし」と
一笑してB君にA君探しに行くぞと声を掛けて無理やりつれて
川に戻りました。
私たちも川までは着いて行きましたが、森に入るのは流石に怖く
ここで待ってると言うと
「もういいよー、お前らの学校は怖がりが多すぎるガキばかりじゃねー」
と笑いながら他校の彼らだけが森へ向かってA君を探すことになりました。
497: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:47:09 ID:BZiX2XvS0
そこで急に、向こう側に行っていた私達の友人の一人が
B君の背中に指をさしながら
「おい、いかんほうがいいんじゃないのか。」と言いだしました。
彼らは振り向きながら、何があるのかとB君の背中を覗き込みます。
言った友人は私や兄、一緒に行った友人の背中を次々と覗き込みます。
私達は何があるのかと兄や友人の背中を交互に見てみますが
別に何もありません。
しかし、他校の友人達は「うわぁ、な、なんだ?」とか
「ひー」と腰を下ろしだし、
B君は自分の背中を見ようと首を後ろに向けたのですが、
見えるはずもなくクルクルとその場で回り始めました。
彼は何?何なの?と友人達に泣きそうな顔で聞いており、
私達はその場で足踏みをしている彼の背中を凝視しました。
まずは私が小さな悲鳴をあげて腰を落とし、
友人もそれに続き、兄だけは声は出したものの
ソレを掴もうとB君に近づきました。
私と友人は兄を止めてB君に服を脱いで見るように言いました。
B君は急いで上着を脱いで地面に叩きつけるように置きました。
そして上着の背中に蠢く小さな虫。のような糸のような何かを見つけました。
それはさっき私たちが見た上から垂れてきた糸と同じような
それを縮小したような物で糸の先にヒラヒラと小さな旗がついていました。
498: 本当にあった怖い名無し:2009/09/02(水) 18:48:07 ID:BZiX2XvS0
それはクネクネ、ウネウネと蠢いてシャクトリムシの様な虫にしか見えないのです。
が。
旗が膨張したり、平ぺったくなったりを繰り返しており、
膨張したときにA君の顔に見えるのです。
一瞬旗に戻り、一瞬A君の顔になる。
体は糸ノママ、ウネウネとしたまま。
それがB君の上着にくっついていたのです。
B君はあろうことか、うわぁーとその糸を靴で踏み潰して
蹴りながら、服から除けようとしました。
何度も何度もソレを踏み潰してるうちに膨張した時の
A君の顔が潰れて旗の状態にもどらない代わりに
平ぺったくなりました。
それでもウネウネと動き続けていました。
私達は呆然とそれを見ています。
B君以外は何をどうするべきなのかわからないから。
いつの間にかB君は笑ってました。
必死な顔がニヤニヤしてるように見えただけなのでしょうが、
どうにも笑って見えるのです。
その行為を永遠に続けるのでは無いか?と思えるぐらいに
何度も何度も糸を、虫を、A君に見えてしまうソレを
踏み潰しては蹴りあげてのけようとしていました。
608: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:10:56 ID:XYJ41Nww0
数分後にその糸が服についてないことに気づいたB君の友人が
B君を止めて服を拾い上げて確かめた後に地面を見回すのですが
近場にはいくら探しても糸は落ちていませんでした。
その後、彼らは山の穴に近づくことを諦め、川でB君の服を
洗っていました。私達はどうするでもなく、ただ呆然と、
傍らに座ってそれを見てました。
彼らは怖さでなのか、又はA君を探せないことへの心苦しさから
なのか、涙を流しながら川で服を洗っていました。
A君は夕方4時になっても5時になっても帰ってきませんでした。
他校の生徒の一人がその間、学校から先生を一人つれてきました。
その先生に今までの事を全て話しましたが、私達の言うことをウンウンと
聞いたあとに兄に私達の学校の先生を呼んでくるように言いました。
その後私達の先生に事情を説明しました。同じようにウンウンと聞いた後、
他校の先生と何事か話しあい、私達はとりあえず帰るようと指示し
一人の先生は学校に戻っていきました。
多分応援というか、他の先生を呼びに行ったのでしょう。
夜に先生から電話があり、翌日に学校に来るように言われました。
親も色々と先生から話を聞き、一緒に明日学校に行くから今日は寝なさいと
私と兄に厳しい顔で言いました。
609: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:12:05 ID:XYJ41Nww0
翌日、学校に私達と友人、親達が呼ばれており
これから他校に行くとの事でみんなで他校に向かいました。
他校ではB君を始め、昨日遊んだ友人とその親が集まってました。
それから他校の先生が口を開きました。
「A君が昨日亡くなりました。事故だと思います。詳細は親御さんに
伝えますので、生徒の皆さんはこちらへ。」と職員室を指差しました。
私は涙が止まりませんでしたが、母は私と兄の頭をグッと押した後に
引き寄せて「しっかりしなさい。先生に何があったかをちゃんと言っときなさい」と
送り出しました。
職員室では昨日あった事を伝えたのですが、先生達は信じているのかいないのか
何度も何度も同じ事を聞いてきます。
「A君をいじめたんじゃないんだな?A君に何もしてないんだな?」と。
私達は「虐め」の言葉が出てくるとは思いませんでしたので、
何度も説明を繰り返しました。先生達は最後にわかったと言い、親が来るまで
はゆっくりと泣きじゃくる私達を宥めていました。
610: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:13:29 ID:XYJ41Nww0
家に戻ってから先生に言ったことと同じことを親にも言いました。
それと何故イジメと思われたのかを聞きました。それは知らなくて良いとの事で
母は私達に嘘をつきました。
「A君が死んだのが川だったから落ちたのか落とされたのかわからなかったんだって」
と。私達を心配しての事だったのでしょう。
その後親に連れられてみんなでA君の葬儀に行きました。
棺の中を見ることは出来ませんでしたが、
A君の母親は私達に憎しみを持っているかのように
「よく来れたわね!顔をよく出せたわね!」と皆の顔を
憎々しげに見てそれぞれの両親にも毒を吐いてました。
A君の父親がそれを制して頭を下げたので、私達も頭を下げ
親は謝りながら帰っていきました。
さて、何故、私達がこれほどまでに彼の母親に憎まれたのか。
何故、親が嘘を言ったとわかったのか。
何故、先生が私達に虐めじゃないのか?と言ったのか。
すぐに答えはわかりました。
それはA君の死因でした。
611: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:14:31 ID:XYJ41Nww0
ローカルニュースで何度か取り上げられたのです。
彼の母親がマスコミにでも駆けつけたのでしょうか。
小学生死亡、イジメが原因か?
というような見出しで。
A君の学校の生徒に「A君は虐められてたの?」とインタビューするシーンが
TVで何度も報道されました。
もちろん誰一人虐められてたと言う人は居ませんでしたが。
ニュースでは、A君の死因は撲殺されていたそうです。
顔がぺしゃんこになってしまっていたそうです。
そのころにはイジメどうのこうのでは無く、不自然な死因と
いう感じで取り上げるようになっていました。
警察は事件・事故の両面で調べているいるとの事だったので
不思議な死因を殊更に取り上げていたのかもしれません。
誰かに何度も何度も踏まれたかのように。
何度も何度も地面に擦り付けられたかのように
A君は顔が潰れていたのだと。
これを親は一切私達に伝えていませんでした。
伝えられなかったのでしょう。
612: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:15:35 ID:XYJ41Nww0
数日後の登校日に全校集会でその公園の奥には近づかないように
と何度も校長先生や担任が言いました。
犯人がいるとするならば未だつかまってないからです。
それから十数年が経ち、私達は何故かその話を頭から消していました。
まったく覚えていなかったと言う訳ではなくて、思い出したくなかったのです。
後々の警察発表では事故ということになってました。
思い出したのはなぜかというと
兄と私がA君を見たのです。
兄と付き合ってる彼女であるその当時に一緒にいた友人も一緒に。
3人が一緒にA君を見たのです。
613: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:17:28 ID:XYJ41Nww0
兄と友人は中学卒業後から付き合いはじめました。
私達はそれ以降も3人でよく遊んでいました。
大学生になった私達は、ある日、3人で車で買い物に向かっていました。
高速道路で都会のある町へ向かう途中、事故があった為
渋滞になってました。私達はインターを入ったばかりで戻ることも出来ず
ただ車が流れるのを待つばかり。
少し進むと前の方に車が横転しているのが見えました。
山の穴のある位置のちょうど上にあたる場所で。
車からはウネウネと糸が出てきていました。
クネクネと横転した車の窓から出てきているのです。
旗はヒラヒラゆれてました。私は兄と友人を見たのですが
二人とも唖然としていました。車がすこしづつ進み事故現場の横を
通ります。前の車に乗っている子供がウネウネしている糸を指さしています。
私達はクネクネしている糸を見ないようにしていましたが、
その子供の車の窓の横に白い糸が降りてきています。
子供は親に何か言ってるようですが、前に座ってる彼の両親は
何も見えてないのか振り向きません。
旗は膨張してきだし、目を背けたかったのですが、どうしても無理でした。
金縛りのような状態なのです。
膨張した旗がA君の顔になってきました。
「ヒッ」と悲鳴をあげてしまい、兄を見ます。
兄も真っ青になりながら車を少し進めました。
614: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:18:50 ID:XYJ41Nww0
そのとき、都合悪く、
CDを掛けていたのですが音が急に飛び始めたのです。
同じ音をずっと繰り返します。
「ギャーギャー、ギャーギャー。ナ、ナ、ナナナンデ、ナナナンデ」
と聞こえた気が。
前の車が流れ始めて私達も事故現場を通り過ぎようと
少し車のスピードを上げました。
A君の顔をした糸は旗に戻ったりしながら、
クネクネとゆれながら助手席の窓の横を
逆立ちのよう状態でこちらを見ています。
CDは飛び飛びであまりの恐怖から「ナンデ、ボクガ」
と聞こえてしまい心臓が飛び出しそうになり、
兄は振るえながらも車を運転し
加速をつけてそこから逃げ出しました。
私は真横にいたクネクネしたものを視界の横に捉えつつ
悲鳴が出そうな口を押さえて真っ直ぐに前を見続けます。
視界の端では、糸の下についてるA君の顔が
旗に戻るように平ぺったくなりだし、
真っ赤になりながら、
萎んでいく様を捉えていました。
通り過ぎたものの怖さから運転も儘ならずそのまま高速を降りて
近くにある魔よけで有名な神社に向かい御払いをしてもらうことになりました。
615: 本当にあった怖い名無し:2009/09/03(木) 19:20:02 ID:XYJ41Nww0
それ以降、私達は糸を見たことは無いのですが、
あの糸は何だったのかと今でも不思議です。
ロープぐらいの太さなのですが、
糸としか思えないで糸と言ってます。
あれは死んだ人の魂なのか、それとも何か別のモノなのか。
未だに理解ができません。
その高速道路を通る事はそれ以降ありません。
そこは未だに事故が多い場所で、その糸のせいなのか、
もしくは山の穴が何か関係するのか。
結局結論はわからずじまいですが、私が体験した話です。
原因も山の穴に何かあるのか、その場所にあるのか等も
一切わからないままですが、これ以上の体験はありません。
文章を見返しましたら、デシタマシタ口調であまりにも
下手なのですが、これ以上、上手にする自信もありませんので
このままで失礼します。
長々となりましたが読んで頂けただけでも有難いです。
それでは色々(規制や乱文等)失礼しました。
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