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狐憑き [洒落にならない怖い話10]

今年の1月頃。
いつもと同じく仕事を終えて、電車に乗っていた時。
吊革を握り、ふと目の前座席に座っている人に視線を向けると、
1人嫌な気を放っている男性がいる。

まだ若い人だけど、全体的に覇気が欠け、眼がうつろの状態。

疲れているのかな…という印象だったが、
ふと表情を見るとやけに眼がつりあがっている。

つり眼でも、ここまでの人ってあまり見たこと無いなあ。

ただそう感じました。
でも、じろじろ見るのは失礼だなと感じ、視点をそらそうとした時。
私の前でその若い男性の顔が、狐の顔にすりかわりました。

眼がものすごくつり上がり、ニヤニヤと薄気味悪い目つき。
そして、両方の口端が、目の辺りまで一気に裂け上がり、
私の目を凝視してニタリと笑いました。


あまりの気持ち悪さに、声こそは出さないものの、
やや後ろへ体がのけぞってしまいました。

狐の目つきは、若い男性の目つきそのものでした。
その男性はすぐ電車から降りていきました。
降りていくときには、狐の顔から人の顔に戻っていました。
あれが狐憑きといわれるものかは分かりませんが、二度と視たくないと思いました。

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