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膝の上 [洒落にならない怖い話28]

その友人と知り合ったのは研究室が同じだったのがきっかけでした。
初対面の私に「アンタさ、取り憑かれやすいだろ」と言い放つブッ飛んだ人物で
普通なら「何だ?この電波人間は」なのでしょうが、私には笑えない。

自慢じゃないが私は憑かれやすい。
幼少期から祖母に
「お前は『いらんモノ』連れて帰ってくるから」と外出時に必ずお守りを渡され
忘れた日には井戸ん中落っこちてるの発見されたりとか
身内一同、謎の疱瘡発生とかしょっちゅうでした。
年と共にマシにはなりましたが今も体調が悪いと油断できません。
幸か不幸か
自称『見えるが祓えない』友人に興味を持たれ
いろいろ連れ回されるハメになる。
そんな話。


2回生の7月、件の友人と石鎚山の麓のにある史跡に行った帰りの出来事。
一通りレポート用の写真やメモをとって『さぁ帰ろうか』という時に調度雨が降り始め
急いでローカル線の停留所に駆け込みバスを待った。
「傘を持って無かったけど屋根着きの停留所で良かった」と私がこぼすと
『..良くない。開城戦のあっちゅう跡や言うから楽しみにしてたのに。何も無いに――』と
ふてくされた顔。相変わらずの土佐弁訛りはカワイイ。
雨がシトシト降りからザーザー降りなった頃 ようやくバスが着き、急いで乗り込んだ。

その時ふと、おかしな光景を目にした。



976:膝の上2/3:2006/05/28(日) 22:55:20 ID:6MuWSflF0
バスの入り口の直ぐ前の席(乗り口が後ろ、降り口が運転席にあるバス)に
女の人と少女が2人座っていた。
ただ座ってるのではない、妙なのはその座り方。
他の席が空いているにも関わらず、座っている女性の膝(ヒザ)の上に
もう一人が腰掛けているのだ。
雨のためかびしょ濡れだ、
13歳位の女の子だ。
濡れるし重いのによくあんな事するなぁ と思ったけども、
ジロジロ見るのも悪いので通り過ぎ 前の方の席に進んだ。
クーラーは効いてるみたいだが嫌な蒸し暑さだった。

席に着き さっきの様子を話そうと思った矢先、友人がこう言った。
『ビックリするかもしれんけど 黙ってじっとしち』  「は?」
言うなり友人は私の膝の上に座ろうとする。
「何やってんだ」当然驚く。
『いいから座らせろ!あと、次のバス停で降りるよ』  「え?」


   ○○   『...』
   ノ|ノ|   「...」
  .|| ̄|

「あの」 『しっ!』
「ねえ」 『黙っとき』   
..どうやら発言権は無いようだ。
次の駅でひっぱられてそそくさとバスを降りた。



977:膝の上3/3:2006/05/28(日) 22:57:18 ID:6MuWSflF0
辺り一面田んぼで屋根の無いベンチだけのバス停である。
雨はさっきよりヒドい。
もちろん私は
「忘れ物でもしたん?雨降ってんのに何でこんなトコで降りんだよ!」と怒ったが
友人は
『アレ見たろ』  「は?」  
『ヒザの上に乗ってたヤツ』
「何や、さっきのが霊やって言うんか?ハッキリ人の形してたのに」
(普段憑かれやすい私だが、『視る方』はカラッキシなのだ)

『アレはな、たぶん 【自分の気に入った人】のヒザの上に座って、
  降りる時いっしょについて行くんや』
「ついて行くって?」
『気に入られたらしい。オマエの方じ~~っと見てて笑いよった。
 そしたら、スッとコッチ来たんよ。
 ああ、ヤバいなと思って アレが座る前にウチが先に座ってね
 んで、言ってやった。【コイツの膝は私のだ、お前にはやらん】って』
「私のって('A`)...」

『そしたら恨めしそうに後ろ戻ってっち。後ろの女の人には悪いけど
 ハッキリ見えてたからね、アレは相当ヤバい奴だ。良かったな 憑いて来なくて。」

「...良くない。」
次のバスが来るまで30分も雨に降られ続け
カメラもメモもおじゃんになり、次の日38℃の熱で寝込んだのだ。
あの事があってから バスや電車に乗る時、
荷物をヒザの上に置くのが習慣になっています。

風邪引いたせいでまたややこしい事になるんですが
..それはまた別の機会に。




980:本当にあった怖い名無し:2006/05/28(日) 23:09:09 ID:KqDFuLQ20
こえええーー((((゜Д゜))))
友達が強くてよかったな。

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蛍光灯 [洒落にならない怖い話28]

夜勤のバイトを始めた頃の話。
慣れない昼夜逆転の生活をしていたので、バイトのない日の夜中に街を散歩することがあった。

その日は近所の中学校(といっても卒業した中学ではない)の横を通りがかった。
窓から校舎の中の様子が伺える。と、言っても深夜なので当然電灯はついていない。
ふと廊下の奥のほうが明るいのに気が付いた。
立ち止まって見ていると、その明るさが移動した。
蛍光灯が一本だけついているようだ。
その蛍光灯はすぐに消えて、その隣の蛍光灯が点灯した。
次はさらにその隣の蛍光灯が……。
そんな感じで蛍光灯がついていった。

不思議な現象だったが、やがて廊下の端まで点灯していって見えなくなったのでその日は帰った。

それからしばらくして同窓会みたいな集まりの時にこの話をした。
話が終わった時、その中学を卒業した友人がこんなことを言った。
「自分が中学生の時に校内に幽霊が出るという噂があった。
自分は見たことがないが、深夜の校内を歩くだけの女の霊がいるらしい。
そして、その女の霊が歩く時、女の上にある蛍光灯は点灯するらしい。」と。

自分には見えなかったが、もしかしたらあの時、点灯した蛍光灯の下を女の霊が歩いていたのかもしれない。

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ストーカー [洒落にならない怖い話28]

先月頃の話で一応実話。

俺が住んでるアパートの向かいの家(一軒家)の駐車場の住みに
怪しい男が佇んでる事がしばしばあった。
その男は虚ろに家の中を覗き込むようにして立ってる。
見た目は中年のニート風、ってかそうとしか見えず、
ストーカーだと思って警戒してた。あまり頻繁に見かけるようなら
警察呼ぼうとまで考えていた。
ある日、夕方から仕事だった為アパートを出て駅へ向かおうとしてたら
またあの中年ニート風ストーカーがいた。ただいつもと違う所は
今日は家の中を覗いてるんじゃなくて俺をじっと見てる。
目が合ってしまい、寒気を覚えたので俺は目を逸らし駅へダッシュした。



600:2/4:2006/05/25(木) 12:56:47 ID:3IhEB0q70
その日の夜、ニュースでニートの話題があったので
例のストーカー男の事を思い出し、一緒に見ていた彼女に話した。
結構頻繁にいるはずだが彼女は一度も見かけた事ないよと言っていた。
とりあえずキモいし何かされたら怖いから注意しなよと言ってその話は終わった。
その日から数日がたち、ストーカー男の事も忘れかけてた時だった。
夕方になったので仕事に向かうべくアパートを出て駅へ向かった。
そしてすぐさま俺は氷ついた。

なぜか例のストーカー男がうちのアパートのゴミ捨て場の前に立っている。
しかも俺をじっと見つめていた。10秒ほど呆然としてしまったが
仕事に遅刻したらマズいとナイスタイミングで理性が働きかけてくれたので
奴から目を逸らし、早足で横を通り過ぎ駅へ向かった。
ある程度距離が開いたのでふり返り奴の様子をチラっと確認した。
すると奴は俺を一瞥すると何かを呟くように口をパクパクしていた。
それが俺には「邪魔をするな」と言ってるように感じた。



601:3/4:2006/05/25(木) 13:00:22 ID:3IhEB0q70
翌日も奴はゴミ捨て場の前に立っていた。
その時俺はゴミ捨ての為ゴミ捨て場に赴いたので奴が邪魔でゴミが捨てられない。
ゴミを捨てる為にはかなり接近する事になってしまうので
ゴミ捨てやめようかと迷ったが、なんで奴の為に俺がゴミ捨てを
我慢せにゃならんのかと考えたら無性に腹が立ってきたので思い切って
「邪魔、ゴミが捨てられへんやろ」と言ってみた。
すると無言のまま奴は去り、いつもの向かいの家のポジションに戻った。
その日からゴミ捨て場に奴が立つ事は無くなった。



604:4/4:2006/05/25(木) 13:02:17 ID:3IhEB0q70
ある日、彼女と買い物に出かけた帰り、
奴がまた向かいの家を覗き込んでるのを見かけた。
俺は彼女に「あいつだよ、こないだ話したストーカー男。
どう見てもストーカーでしかないよなぁ…通報しようかね?」
と言ったら彼女が
「は?誰もいないじゃんなにいってんの。」と言った。

今は仕事が変わり、夕刻に家を出る事が無い為奴は見かけないが
ずっとあの場所に留まり続けているんだろうか。

長文失礼。

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