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悪戯 [洒落にならない怖い話29]

インターホン関連でオレも一つ。

アパート住みのオレ。昼飯時も少し過ぎたあたりかな。
やっぱり馬鹿みたいにやたらとインターホンが鳴るんだよ。
最初の二回まではでようかと思ってたんだが3、4回連続で鳴るに従って「しつこいな」って思い、顔しかめながらも
「はいはい今行きますよ~」
とか言いながら(半ば怒鳴りつつ)ドアの前に行きドアチェーンに手をかけた。
だがインターホンは鳴りやむ気配も無い。オレは流石にいぶかしく思い、覗き穴を覗いた。
すると小さな男のコっぽい後頭部が見えた。オレは悪戯だと確信し、ドアチェーンを外してドアを開けるとすぐに外の男のコに向かって
「悪戯はやめなさい!」
と叱りつけた。しかし、インターホンを押していたのは男のコではなかった。
男のコが押していたのは上の階のベランダからぶら下がっているとおぼしき首を釣った男性の遺体だった。
男性の遺体は、男のコに押される度にぶらぶらと揺れ、オレの部屋のインターホンに足がぶつかる。それが延々と繰り返されていた。
オレが恐ろしいと思ったのはその男のコが笑いながら男性の遺体を押していることだった。

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