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引きずり込まれる [洒落にならない怖い話25]

私が本当に小さいころの話。いくつだったかはっきりは覚えていないけど、幼稚園くらいだったかな。
ある日おかんと一緒に何か大きな建物にいったんだ。
何か市役所的なところにおとんの必要な書類を取りにいったとか、そんな感じだったと思う。

そこは数階建てで、エレベーターがあった。
私はおかんが受付の人と話してる間、横にくっついておかんを見てた。
そしたら急に何かに足をつかまれて、前に倒れた。
それでそのまま足を引っ張られてエレベーターに凄い勢いで引きずり込まれた。

私はボーゼンとしてしまって何もできず、そのままエレベーターが閉まって上下に行ったり来たりしていた。
田舎に住んでいてエレベーターなんて乗らなかったし、ボタンを押すなんて分からないし届かないしでどうしようもなかった。
どこかで開くこともなく、私はエレベーターに閉じ込められていた。
しばらくしてエレベーターが開くとおかんがいて泣きそうな顔で私を見つけた。

それから十数年たってそのときの話になって、
「あんたあの時勝手にエレベーター乗っちゃって、急にいなくなるんだもの。びっくりしたわよw」
とおかんは言っていた。
私は「あの時誰かに足を引っ張られた」と思わず言ったが、おかんが信じるはずもなく。
でもあの時のあの引っ張られて引きずられる感覚を、私は今でもはっきり覚えてる。
凄く怖かったことも。

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