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霊を物質化、予言が的中、宝くじも大当たり!! ~「ジン」を操るダーヒシュ博士の神通力列伝~ [予言予知2]

イスラム教の聖典である『コーラン』の中には、「ジン」という不思議な存在についての言及がある。それによると、ジンも天地万物同様に唯一絶対神アッラーの被造物であり、人類の祖としてアダムが土から、天使たちが光から創造されたのに対して、ジンは炎から創られたという。また、ジンの多くは人間にはないさまざまな神通力を持っており、通常その姿は人の目には見えないものとされる。

 しかし中東のアラブ人たちの間では、イスラム教が誕生する以前からジンが信じられてきた。伝承では、古代イスラエルの王ソロモンは、天使から与えられた指輪の力でこうしたジンを自由に使役し、数々の不思議な現象を起こしたとされている。

 そして現代の中東でも、ジンを使役して様々な超自然現象を起こしたといわれる人物が何人も存在する。その中でも最大の有名人がレバノンのダーヒシュ博士(1909~1984)である。


■ダーヒシュ博士とは?

 ダーヒシュ博士(本名:サリーム・ムーサ・アル・アシー)は、キリスト教徒としてエルサレムで生まれたという。“博士”と自称してはいるものの、実際に学問分野で博士号を取得しているわけではないらしい。

 ともあれダーヒシュ博士は、レバノンだけでなく世界各地を歴訪し、行く先々で人々に不思議な能力を披露したといわれる。博士の神通力は、予言や霊の物質化、死んだ鳥の蘇生、さらには自分自身が一度死んで生き返る、といったものまで数多く伝わっており、とても全てを紹介することはできないが、今回は代表的な例を紹介しよう。


■神通力 その1:霊の物質化

 ダーヒシュ博士が披露した能力の1つに、霊の物質化がある。物質化現象とは、19世紀末から20世紀初頭にかけて、しばしば欧米の霊媒たちが見せた現象で、死者の霊を生前の姿のままで呼び出すという現象である。通常は、霊媒の体内から出現するエクトプラズムという物質(若しくはエネルギー)を用いて生前の姿が再現されるのだが、このエクトプラズムは光に弱いため、ほとんどの場合、物質化現象は照明を落とした薄暗い場所でしか起きない。

 ところがダーヒシュ博士は、明るい光の下でこの現象を起こし、時には6人の霊を同時に物質化することさえできたという。1943年、博士はナダという少女を物質化させたことがあるが、このときナダの霊はドレスを着てかばんを持っていた。それから19年後、博士が再びこの少女を物質化させたところ、19年前とまったく同じ姿で登場したという。


■神通力 その2:予言

 ダーヒシュ博士の予言については、次のようなエピソードが有名である。

 1963年のある日、博士はある信奉者に封をした便箋を与え、「自分の指示があるまで保管しておくように」と命じた。それから1カ月ほどが経った頃、博士はこの信奉者に電話し、便箋を開けるよう述べた。すると中には紙切れが入っており、「ケネディ大統領がオズワルドという男に殺される」と書いてあったというのだ。その数時間後、ケネディ・アメリカ大統領暗殺のニュースが世界を駆け巡った。

 また博士は1944年に、当時のレバノン大統領クーリーが腕を折ると日刊紙で予言したが、その翌年実際に大統領が事故で腕を折ったとの話もある。


■神通力 その3:当たりくじを作る

 ダーヒシュ博士にまつわる逸話で、もっとも有名なものが「当たりくじを作り上げた」というエピソードだ。

ある時、レバノン南部に居住する貧乏なイスラム教シーア派住民が、ダーヒシュ博士のもと訪ねてきた。彼らは、自分たちの住む地域に病院を建てるよう政府に働きかけていたのだが、一向に話が進まないので、博士に力添えを求めに来たのだ。

 住民代表と面会したダーヒシュ博士は、彼らに宝くじを買ってくるよう述べる。そして1人が宝くじを買って戻ると、ダーヒシュ博士はその番号を控えた。そして後日抽選が行われると、なんと代表団の持つくじが一等に輝いたのだ。ところが不思議なことに、賞金の支払い場所には、まったく同じ番号のくじを持つ人物がもう1人現れたという。レバノンの宝くじ協会は困ってしまったが、どちらも偽物とは思えなかったため、結局賞金は両者に支払われることになった。

 じつは代表団が購入したくじの番号が、抽選日を迎えると当選番号へと変化していたのだという。代表団が博士にこのことを伝えると、ダーヒシュ博士は「あなたがたが病院を必要とするということでもなければ、くじの番号を変えたりはしないのだがね」と笑ったとされる。

 ダーヒシュ博士には他にも、「パリで棺に入ったままセーヌ川に沈められたが、1週間後にぴんぴんして現れた」とか、「1943年にアゼルバイジャンで彼自身の死亡が確認されたが、その後何事もなかったかのように生還した」などの話が残っている。


 美術品の収集家としても知られるダーヒシュ博士は、1975年にレバノン内戦が始まると、自分のコレクションとともにアメリカに移住、1984年にニューヨークで死去した。博士が実際にジンを使役していたのか、それとも全ては何らかのトリックだったのか、今となっては不明である。しかし生前の彼が唱えた、一種の心霊主義である「ダーヒシズム」という独自の教えは、現在もレバノンやアメリカを中心に数千人の信者を擁し、ニューヨークには彼のコレクションを基に設立された「ダーヒシュ美術館」さえ存在するほど、現在も強い影響力を保っているのだ。

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