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夢の続き [洒落にならない怖い話19]

よく、この話を聞いたら本当に霊が出てきて何かをやらないと死ぬ
という話がありますが。それにまつわる話です。
読む方は自己責任でお願いします。
小学生の頃の同級生にKと言う奴がいた。こいつは早い話イジメられていた。

そしてこのKは昼休みになると怖い話が載っている本をいつも読んでいて
トイレの電気を消すだけで泣く、もの凄い怖がりだった。
ある時、Kを怖がらせてやろうぜと言う話がでた。
その当時学校では『不気味ちゃんと』いう話がはやっていて、
その話を聞くと夢に不気味ちゃんが出てきて、
扉がいくつもあるところに連れて行かれ、
正しい扉を選択して進んでいかないと死ぬとかそんな話だった。

この話を実際に聞かせて、みんなで本当に出たといって脅かしてやろうと思った。
しかし、Kは怖い話が好きでこの話を知っているだろうと思ったので、
この話では駄目だということになった。
そして、みんなでKが怖がる話を作ろうと言う事になった。
昼休みの時間を使ってみんなで何日も考えた。



44:本当にあった怖い名無し:2007/07/24(火) 03:11:13 ID:bIuQ8mSK0
こうして出来た話の内容がこれ。
今までに夢を何度も見ていると思うが、その夢の続きを見ることがある。
続く夢は実は忘れているだけで最後には殺される夢である。
そして、この話を聞くと夢の中で殺される時に本当に死んでしまう。
つまりこの話を聞いてから同じ夢を最後まで見たら殺されてしまうと言う事だ。

そして、この話をKにした。Kは泣きそうな顔になっていた。さらに俺達は続けた
『俺、殺される直前におきた』『包丁持ったばーさんに追いかけられた』
『俺の友達で実際に死んだ奴がいる。』
Kはガクガク震えていた。
俺達は学校で毎日Kをからかった。Kは嘘だろ?嘘だろ?と泣きそうな声をだすだけだった。
Kは虐められていたので、まわりのクラスメイトに、あの話は嘘だろと聞いても
みんな『本当だと』答えていた。Kは何日も寝ていないようで、目の下を真っ黒にして
ふらついて壁にもたれながら歩いていた。



45:本当にあった怖い名無し:2007/07/24(火) 03:12:03 ID:bIuQ8mSK0
ある日のこと、学校にいくと朝のホームルームで先生が暗い声で言った。
『K君が亡くなりました。』俺達はビックリした。
もともと喘息もちで体の弱かったKは自宅のベッドで死んでいたらしい。
そして一週間くらいたってから、一緒にKを虐めてたTがこんな事を言い出したのだ。
『Kが出てくる夢を何度もみる。夢であいつが追いかけてくる』
一瞬変な空気が流れたが、怖い話を考えたのもほとんどTだし、Tが怖がらせるために
わざと言っているのだと思ったのか、変な空気を断ち切るためなのかなんなのか
みんな『俺もみた』『俺もw』『俺もだよww』と口々にみたと言い出した。

俺もそれに合わせて『俺も見た』といった。
Tはムキになって『本当に見たんだよ!マジだってマジだよ』と言い出した。
俺にはこれが、怖がらせるための演技にはとても見えなかった。
他の奴らは鈍いのか、気づいているのにわざとなのか『俺もみた・・』といった
その場の空気は冷め切っていた。Tは泣きそうになっているように見えた。
Tはしつこく続けていたが、みな避けるように相手にしたがらなかった。



46:本当にあった怖い名無し:2007/07/24(火) 03:13:57 ID:bIuQ8mSK0
次の日、Tが死んだ。心臓麻痺でベッドの上で死んでいたらしい。
俺達は愕然とした・・ 
Kの呪いだと思った。次は誰が死ぬのかなどと思っていた。
しかし、何事もないまま俺達は全員小学校を卒業した。
俺はまもなくして転校した。そして月日は流れ俺は大学生になった。
俺はTが死んだのは偶然だったと確信していた。

そんな時、大学のサークルの合宿に参加することになった。
合宿の最終日の夜、みんなで夜に怪談話をして盛り上がっていた。
俺はKの話をした。みんな結構怖がっていたみたいだが笑っていた。
次の日の朝、Kが夢に出てきたと言う奴が3人いた。3人ともチャライ奴らだ。
『昨日聞いたKとか言う奴がマジで夢に出てきて追いかけてきたぜ!マジビビッタ』
3人ともこんな感じで話している。俺は笑って聞いていた。
そして、3人はKの話をずっとしだした。



47:本当にあった怖い名無し:2007/07/24(火) 03:14:42 ID:bIuQ8mSK0
『Kはチビできもかった』
『そんでタラコ唇だったべ』
『で、目が超細い』
『まじかよ!ガリガリで短パンみたいのはいてなかった』
3人ともそれぞれの夢でみたKが同じだったと言い出したのだ。
周りの奴らは3人が自分達を怖がらせようとしているのだとおもってそれを聞いて
爆笑していた。
俺は一人震えていた
それはまさにKの事だったからだ。

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