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天井裏に何かいる [洒落にならない怖い話14]

小学4年生の頃だったはずだから、もう20年ぐらい前か。
親戚が念願の新築立てたんだよ。
それを祝うために家族全員で遊びにいったときの話。
1つ上の親戚の子(従兄)が「2階に俺専用の部屋があるんだ!」と
大ハシャギして案内してくれてね。
真新しい部屋を嬉しそうに説明してくれたんだ。自分だけの部屋ってのが
それはもう羨ましくて「兄ちゃんスゲー!」って尊敬の眼差しで見てた。

で、どうやら天井裏に部屋(物置みたいな役割なんだろうな)があるらしく
従兄は「俺の秘密基地にするんだ」とか言ってたのを憶えてる。
自分専用の部屋だけでなく秘密基地まであるとか、どんだけ凄いんだとか
従兄に対する好感度は上昇しまくりで、俺も一緒に大騒ぎだったのよ。
従兄も得意になって「お前にも見せてやるよ」と天井裏へ案内してくれる事に。

廊下の天井にある入り口を専用の棒(先端を入り口のノブに引っ掛けて回し、
フタを開く)で開けて、その入り口のフタの裏に据え付けてある梯子を
伸ばして天井裏へと昇る・・・という構造。
自分の家にはないギミックを見て台興奮する俺。
さあ梯子を伸ばそうかって従兄が棒を梯子にかけようとしたら、天井裏から
手がにゅっと現れて入り口をバタンと閉めてしまった。

一瞬だったから何が起きたか分からなかったけど、誰かがいるって事だけは
理解できた。2人の家族は1階のリビングに全員いる。じゃあ今の誰だ?
俺と従兄は絶叫しながら皆の所に戻って泣きながら「天井裏に誰かいる!」と主張。
新築だし泥棒じゃないかと疑った家族が、まず確認してくれたが天井裏には
誰もいなかった。結局、俺らは「変にリアルな嘘をつくな!」と怒られた。
今もその従兄とは付き合いがあるが、あの時の腕は何だったんだろうなと話題になる。

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