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怖い思い [洒落にならない怖い話13]

数年前の夏の事です。

その日は酷く暑くて、わたしは涼しい所を求めて家の中をはいずり回っていました。
一人で居る時はクーラー禁止令が出ているので、クーラーをつける事もできず。
が、どこもかしこも暑くて本当に参ってしまいました。
ふと思い出したのが近所の古墳。

そこはお墓になっているのですが、割と最近まで土葬だったために
木が良く成長して木陰を作り、高台なので眺めも良くとても涼しい事を思い出しました。
でもお墓に一人で行くのは怖い・・・そこで暑くてふてっていた婆ちゃんを誘いました。
が、「おら行がねよ」とソツない返事。

「どうしてよー、一人じゃ怖いじゃん。バニラアイス大好きでしょ? 買ってあげるから行こうよ」
「やンだよ、おおやだやだ」
ここまで頑なに断られたら仕方ない。まあ昼間だし、お化けも出ないだろう。
ほんの入り口までなら大丈夫。そう思ってペットボトルのお茶を持ってお墓まで行きました。

さあ涼むぞー、と20mほど歩いた所である事に気付きました。
地面が蠢いている・・・??? 続きます



293:本当にあった怖い名無し:2009/05/27(水) 14:18:34 ID:P2l4NdCK0
わたしは近視で目が悪いので、近付いて良く見てみると・・・
無数の毛虫と芋虫!!!
やたら鮮やかな緑色のとか真っ黒のとかが折り重なって蠢き、芋虫毛虫の阿鼻叫喚地獄。
大量に居たので地面が蠢いているように見えたのです。

あまりの事に悲鳴も出ないわたし。
それにどいつもこいつもやたらでかい。
人間が肥やしになり、木を育て、その木はたくさんの葉を茂らせ、その葉っぱを
食べて丸々太った毛虫たち。なんという自然の摂理・・・

毛虫芋虫が死ぬ程嫌いなわたしは、発狂して気絶しそうになりましたが
こんな所で気絶したら目を覚ました時に想像したくもないような自体になってしまうので
なんとか気力を振り絞って泣きになりながら家に帰りました。

すると婆ちゃんが居て、「ほれ見ろ、怖い思いしたっぺ」。
「え?」
「だからおらいがねって言ったんだよ。おれ、芋虫と毛虫大っ嫌いだもの。おめぇと同じ」。
知ってたなら早く言ってくれればいいのに!!! と思いました。

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